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プロローグ おとぎ話
むかしむかし――
神さまが姿を消してしまったあとの世界に、ひとりぼっちの、かわいそうな女の子がおりました。
その子は、神さまから授かった特別な力を持っていました。
けれど、その力ゆえに悪い人々に狙われ、いつも身を潜めて生きていたのです。
ある日、女の子はひとりの男の子に出会いました。
その男の子は、遠い先祖の愚かな行いのせいで、神さまに呪われていました。
神さまに愛された女の子と、
神さまに呪われた男の子。
まったく違う二人でしたが、
いつしか深く惹かれ合い、恋に落ちました。
二人が寄り添い、手を取り合って生きる姿は、
やがて人々の心を変え、世界を変え、
とうとう――いなくなってしまった神さまを呼び戻したのです。
そして男の子は世界の王となり、
女の子はその王妃となって、
いつまでも幸せに暮らしたのでした。




