天才剛毛ロリ童女を添えて~バグライトに帰還、もあるよっ!
こんにちは! トネリカズアキです。
前回に引き続き、挿絵を描きましたので報告させていただきます! 今回はカラーイラストの表紙を描いてみました、興味がある方は是非!
では、オークの里から追い出された後、戦争火ぶたは切られてしまうのか!? 久々に乳山も登場する58話を、お楽しみください!!
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「それで? <なにもせず>に帰ってきたというわけですか」
「…交渉はしたさ、だが聞く耳持たずって感じでね、…というよりも、<聞く耳を持たされていなかった>という方が適当かな」
「何か…、言いたいようですが」
「さっき言った通りさ、それとも、<交渉>以外に何か私にやらせたいことでもあったのかな? バーゼル君。…それに、皆様方」
「「「……。」」」
あたりはざわざわと喧騒に包まれ、「でたらめだ!」とヤジが飛び交う。
――情けない。
嗚呼、情けないね…本当に。
今私の目の前にいるのは、この魔術の最先端、バグライトでかつて伝説と謳われた賢者たち。
魔法、魔術において様々な発展を遂げさせてきた世界最高峰の頭脳。それらが今、現実逃避とは…情けない。
「千思万考を楽しむ時間は、もはや無いんじゃないかね」
「「「…。」」」
「それで? 一体だれが<悪魔>を引き入れたとい――」
「黙れッ! 我ら賢者にそのような口の利き方、貴様は何処まで偉くなったと勘違いしている!?」
「我ら賢者にそのような者はおりません、勘違いも大概にしてほしいものですなあ」
丸々と肥えた老体を震わせ喰ってかかる男は、その二つ隣に座る、偉そうにあごひげを蓄えた細くやつれた男になだめられながら、その男も私にそんなことを吐いてくる。
この狸達め。
私はあの元魔族、ジン君と共に使者としてオークの里に行き、戦争を止めるべく交渉という手段で何とかその席には着くことに成功したのだが、あの鬼人族…名をイボーグと言ったかね? 奴の介入によって妨害され、あの里を後にすることとなった。もちろん交渉は決裂、帰り際、何回も戻ろうかと思ったが、ヤツの言う通りバグライトに戻ることにした、不本意だが…、確かにあの時は私も頭に血が上っていて冷静ではなかった、そう言わざる負えない。
それにしてもあのオーガ、ジン君の説明だとやはり<魔族>だとすると……この戦争、一筋縄では行かないね。目の前の賢者たちのヤジを無視し、そんなことを考えていた時、「うむ」と端の席からセンター分けの眼鏡をかけた若い男が、その空気に終止符と言わんばかりに手を打つ。
「その話はまた後日、ゆっくりとするとしましょう」
「なっ! バーゼル君、本気かね? 今――」
「リリィ、貴方の言う通り、我々には余り猶予がありません、それに――」
バーセル君は、埃一つ、塵一つ付いていない服の胸ポケットからペンを取り出すと、自分の目の前の机に。
――コンと立てる。
溝に沿って正確に削られた、芯を下にして。
見ると、それらは他にも十一本立てられており、そのすべてが直立不動に、絶妙なバランスでその場に留まっていた、それらがバランスをとっていることなど忘れてしまいそうになるほどの。
まるでその場で時間が止まってしまっているかのように、微動だにしなかった。
「丁度、十七時です。これ以上の会議は効率が悪い」
そう言って席を立ち、私を連れて部屋から出るとドアを閉める。
少し歩くと会議室の方から、カランッカランカランと、乾いた音がした。
「オーラーイ、オーラーイ! ハイストップ! おっけーですっ!」
「おい嬢ちゃん! そこの板材持ってきてくれ!」
「はいっ、ただいま!」
「おい嬢ちゃん! 何だこの釘の入れ方は!! さっき教えたろうが!」
「すっ、すみません!」
「おい嬢ちゃん! 板材!」
「すっ、すみません!!」
「一体…何をしているんだね……あの騎士は。」
拘留施設に戻る途中の街中で、見たことのある目障りな巨乳を振り乱しながら、大工仕事にいそしむ騎士を見つけた。




