4.ランキングに入って以降の悩み
ランキング入りを果たした私を待ち受けていたのは、創作中毒症状の悪化と、辛辣なコメントによるもの患いでした。
これがどういうことかと申しますと
ランキング上位になるとですね、分単位(下手すりゃ秒単位)でポイントがバンバン入ってくるんですよ。
ページを更新する毎に、10ポイント、30ポイント、50ポイントぐらいの単位で、総合ポイントが増えていく。
一日に10000ポイントを獲得する作品なんかは、六時間で2500ポイント、一時間で約400ポイント、十分間で60ポイントが必要なので、↑は割とガチな数字です。
数字の善し悪しというよりは、沢山の人に読んでもらえることが重要で。ランキングが上がらないと、本当なら届く人、届けたい人に作品が読んでもらえないんです。だからついつい気にしちゃうんですよね。
はじめは見ていて面白いんですよ。自分の作品が評価してもらえている実感があって嬉しいですしね。
だけど、段々と興奮状態がおさまらなくなり、常にアドレナリンが出てるみたいな感じになって、副交感神経が全く働かなくなるんです。
動悸がするし、リラックスができない。常に臨戦態勢。
見なくていいと分かっているのに、なんどもなんども作品のページを覗きに行ってしまう。日常生活にも支障が出る。
つまり、マジでジャンキー状態なんです。ただでさえ書いてなきゃ落ち着かないのに。書いても結局落ち着かない。
私以外にも、こういう方は多いんじゃないかな? 聞いたことがないので分かりませんけども。
因みに、離脱症状までしっかりと存在します。
ポイントが入らなくなってくると無駄に落ち込んだり、次の作品を早く書かなきゃって思ったり。
あとは、未だに『読まれる作品、読まれない作品』というものの予想が上手く立てられなくて。
自分では大好きで、是非読んでほしいと思う作品のPVが全然伸びなかったりすると、結構落ち込みます。
それから、連載小説については、未だに中々読んでもらえないです。読んでもらえないことにはランキングも伸びないので、読者も増えないのですよね。好循環が全く作れない。
上述の自覚があるので、今はできる限り作品と作品の間を開けたり、結果を見て一喜一憂しないようにしたり、スマホを物理的に見られない状況を作ったりと、色々と工夫をしています。
残念ながら書くことについては止められませんでした。病気だからね!
次に感想について。
こちらは、以前活動報告でも書いたことがあるんですけど、
・物凄い痛烈な批判の言葉を頂いたり、
・常識がなってないと説かれたり(異世界を創作しているので、現実の常識とは異なるのですが)、
・酷いときは作者の人格否定みたいなこともされたり(なろうのサイト内でする人は殆どおりませんが)、
中々に辛いものがありました。
感想欄を閉じてしまうという手もあるのですが、素敵な感想をくださる方もいますし、自分が成長する機会を失う気がして踏み切れなくてですね。
(実際、感想欄の指摘から、貴族の制度や常識なんかを学んだりもしましたし、作文の技術的なお話は言ってもらえた方がありがたかったり)
けれど、これまでに2作品ほど、堪えきれない、創作を辞めてしまいたいと思うような感想をいただいた作品がありました。
・感情が欠落しているからと婚約破棄された令嬢は、幼馴染と微笑み合う(R3夏頃投稿。なろう削除済み、アルファポリスとベリーズカフェにて掲載中)
・褒めて、認めて、私を愛して
感想の多さで言えば『愚か者の話をしよう』という作品が一番多いんですけど、こちらは批判がバンバン来るだろうなぁと想像していたので殆ど痛手はなく。
上述の二作品は全く予定外の方向から批判が飛んできたもので、心を物凄くえぐられました。
さて、もしもこのエッセイを創作の参考にしたいと思っている方がいらっしゃるなら、一つお伝えしておきたいことがあります
なろう読者は、瑕疵のあるヒロインをとにかく嫌います。
ヒロインは基本、被害者であるか、完全無欠でなければいけません。
しかし私は、駄目な人間が好きです。
駄目な人が欠点を克服していくさまが好きです。
大好物です。
これぞ人間という感じがして、書いていてとても楽しい。
だけど、この感覚は中々に理解してもらいづらいみたいです。
このことを忘れてウッカリ作品を書くと、予想外の批判を受けて、筆を折りそうな事態に陥ってしまいます。
嫌な感想は見なければ良い。
これは本気でその通りなんですけど、人間はそんな単純に出来てない。
自分の悪口を言ってる人がいるって知ったら、簡単にはスルーできないでしょう? 詳細や経過を聞きたいと思ってしまうでしょう? 少なくとも私はそうです。(スルーできる人はすごい。本気で尊敬します。私も大人になりたい、ならねばとは思っています)
ただ、悪いこともあれば良いこともある。
筆を折りかけたからこそ生まれた作品があります。
そんなわけで、次回はコミカライズもされた短編小説『恥を知れ』について書こうと思います。