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Underworld  作者: まなか
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亜空間での戦い

「この戦いで…戦えなくなるかもな…能力者として…俺も、限界が来ている…」

智嬉さんは陽仁を目の前に小さく弱音を吐いた

やはり、滝がいないと少しばかり弱気になるのだろうか

滝は相変わらず亜空間の端でぐったりして座り込んでいる

「はあ、はあ、はあ…智嬉…」

「滝のやつ、マジで大丈夫かよ」

智嬉さんは滝の様子を見て半ば呆れ半分だった

「滝…コロス…最強の能力者…」

「陽仁!!」

智嬉さんは急に襲いかかる俺を見て驚いた

が、そこは戦闘に強い智嬉さん すぐさま俺の三節棍を防御した

「はあ、はあ…危ないなあ、陽仁 お前もまだ、催眠術にかかっているのか!」

「滝…コロス…」

すると、智嬉さんは首を滝がいる右へ向けて瞬きをした

「んん? あれは…貴明さん!?」

智嬉さんも強い能力の持ち主、亡霊もある程度見えている

滝のそばに、貴明さんが透明の姿で現れた

「滝…やはり父さんの力で狙われてしまうのだな…」

「はあ…親父…え、親父!?」

「お、滝 親父に気づいたか」

滝は先程まで項垂れていたが、さすがに自分の親父の登場にビビっていた

「すまない、びっくりさせて あの日をまだ、思い出すんだな」

「ああ…親父を助けられなかったあの日… もう少し学校を早く出ていれば、間に合ったのに!!親父を…助けられなかった…!!」


<挿絵>

挿絵(By みてみん)

滝は当時、まだ能力者でない頃、学校に通っていて、まだ授業中の時に親父さんは滝のいる世界で戦闘していたという

その時に、能力者カルテー二に襲われ、貴明さんは間に合わず他界した 自分の力を解放して

「私は間に合わなかったんだよ あの時 どっちみちな あの時既に仲間もやられていた 能力者でないお前に、戦えなど誰が言えよう」

滝は1粒の涙を流した

「……っ!!」

「私の力をお前に託したせいで、こんなにも敵に狙われるとはな 死んでも、天国にはいけないのか…」

「貴明さん… 貴明さん、それより、助けてください!!戦えるなら!!」

智嬉さんはダメ元で貴明さんに助けを求めた

「どうした?智嬉くん」

「陽仁が、ルードの催眠術にかかって、滝を殺すって…!!うわあ!!」

俺の身体は未だにコントロールが効かず、智嬉さんを再び攻撃した

「コロス…コロス…!!」

「智嬉くん… 滝、いい加減に目覚めてくれ!!このままでは智嬉くんがやられる!!」

亜空間の壁に智嬉さんは追いやられた

ドスン!!

俺は知らぬ間に三節棍を智嬉さんの顔ギリギリに向けていた

「くっ…陽仁…」

「能力者…シネ…」


「待ちな!!」

智嬉さんが振り向くと、目の前には復活した六角金棒を構えた滝がいた

「……待たせんなよ滝」

「智嬉がこれだけ切羽詰まるなんて、珍しいな ありがとう、俺を待っててくれて 親父のおかげで目覚めたよ」

すっかり元通りになっていた

「滝、後は戦えるな?」

「親父…ありがとう 助けに来てくれたんだよな」

「お前がいなければ、シルヴァ達が危ないんだ」

「ああ…早く、陽仁と蹴りをつけよう」

「コロス!!」

先程ずっと項垂れていた滝とは思えない、智嬉さんとは違う素早さで俺の三節棍を交わす

「はあっ!!」

自分の六角金棒を、銃のように見立てて構えた

「滝?」

「この亜空間を破壊する!!そうすれば、きっと陽仁も目を覚ます!!」

「破壊ってどうやって!?」

「あまり使ったことがない技だから…保証はない…けど、いくぞ!!」

滝の足元から、煙幕と六角金棒には炎が走り出した

「な、なに…!?」

「陽仁、逃げれたら、うまく逃げろよ… "爆炎大砲"!!」

ドゴォォ――

物凄い爆音と共に、亜空間は無事、破壊された

そして俺は…

爆音が鳴ったと共に瞬時に逃げていた

「はあ、はあ…滝…智嬉さん…ごめんなさい…」

俺は申し訳なさがいっぱいで、その場に座って号泣してしまった

「敵の催眠術で俺たちを殺そうとしたんだ、お前は悪くない」

智嬉さんは俺を優しく抱きしめた

「陽仁…俺も…お前を守ってやれなくて、ごめん…」

滝も悲しそうな顔をしていた 辺りを見渡すと、いつの間にか貴明さんはいなくなっていた

(親父…ありがとう、後は仲間と戦って勝ってみせる!

!)

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