純の新必殺技
「滝がいない今、俺たちは勝てるのか」
智嬉さんは途端に弱音を吐いた
「智嬉さん…」
「今思えば、滝が回復してからでも遅くはなかった」
すると、聞き覚えのある声が聞こえた
「今更なにを言ってるんだ智嬉 お前程の腕がある戦闘員が、弱音を吐くだなんて」
「その声は…!?」
後ろを振り向くと、純さんが立っていた
まだ身体の1部は包帯をしている
「純…お前、復活したのか!!」
司令官もリーダーを目の前にして驚いていた
「上官自らよそ見とは片腹痛いぞ!!」
リーダーはいつの間にか剣を持って戦っていた
「どうやら苦戦しているようだったから、助けに来たんだ ヤンキーの事は俺に任せろ」
「純、でも身体はいいのか」
まだ純さんの左腕は包帯しているままだった
「智嬉、お前らしくないな 俺を心配してくれるなんて」
「滝を守ってくれたから…もっと早く気づいてあげればよかった…!」
純は智嬉を優しく抱きしめた
「お前はずっと、滝の事ばっかり考えてるな… 今は、司令官を助けなきゃ」
純さんは司令官の傍に近づいた
「純!!ダメだ!!そんな身体で!!」
智嬉さんは悲鳴に近い声で純さんを止める
「瞳に助けてもらったこの身体で…司令官を守る…」
純さんはリーダーを目の前に技を出す構えをした
「純、私も戦おう」
「2人がかりでも、私は死なない!!喰らえ!!」
慌てて剣で司令官を襲いかかろうとしたが、智嬉さんの技で食い止めた
「"氷拳"!!」
<挿絵>
智嬉さんが叫ぶと、辺り一面氷漬けになった
「くそっ、足が…」
「智嬉、でかしたぞ!!」
「もう、俺は…負けない!!」
純さんは身体中にオーラを放った
「"激しい雷よ、我の目の前に現れ、邪悪な者を倒せ、 "黄色の閃光""!!」
無数の雷が敵のリーダーを襲った
バリバリバリ!!
「ぐあああ――!!」
そして、リーダーは沈黙した
「はあ、はあ、はあ…」
純さんは力尽きたのか、床に膝をついてゆっくり倒れた
「純…純!!」
「この技は…滝と同じ強さの力を持ってるんだ…俺が鍛えたら…もっと強くなる…」
司令官の腕の中で息も絶え絶えに話す純さん
「ありがとう…助けに来てくれて…よし、一時帰還しよう …陽仁?」
ここのアジトは、俺の苦い場所でもあった
辛い思い出しかないこの場所を、潰す計画も考えていた
「司令官…俺のこの辛い場所…破壊してくれませんか…もう二度と、誰かが同じ思いをしないように」
「破壊か しかし爆弾もなにも持っていないぞ」
「一時帰還して、武器庫に取りに行きなよ 」
俺はしばらく考えて、うなづいた
「ああ、分かったよ しぐれ」
「さあ、帰ったらルードとの決戦が待っている」
「了解!!」
司令官はブラックホールのような空間を目の前に作り、そのまま司令官室に帰還した
「よっと… しかし、純が助けに来てくれて、ありがたかったぞ」
司令官におんぶされた純は照れくさそうに笑っていた
「こんな大きい身体なのに、司令官よくおんぶできるよな」
「私を助けてくれたんだ、これぐらいのことは、な」
すると、地下室から緊急のベルが鳴った
ビーッ ビーッビーッ!!
「これはなんの警報だ!?」
「純はまだ休んでろ!!これは…集中治療室にいる滝か!?」
皆で慌てて集中治療室へ向かうと、そこには…
「あ、あああっああ……!!!」
全身、青白く光っている滝がいた
「これは…」
「司令官…みんな…」
「滝、これはどういうことだ!!?」
「俺の力が…無理矢理、誰かが解放している…!!あああ…っ!!」
苦しそうに悶える滝 俺たちはただ、動揺していた
「くそっ一体、誰が…」




