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第四十六話 シルビアVSディスタード、リーチェ

 こんな戦い方するルート見たことなかったから判らなかったが、これがヴァスティルートの正解な気がしてきた。

 だって俺が一回見たヴァスティルートはバッドエンドに只管向かう形で、ヴァスティの言葉に全て反していたから。


(全てを頼るつもりはない、だけど、ヒントが貰えるなら――!)


 首元の鈴を指先で転がすと、思った通り、思念が俺に届く。


『シルビアは魅了技を持っている、バッドステータスが効かないお前が解毒をしながら、守銭奴くそったれをサポートしてやれ!』

「俺の親友をくそ呼ばわりやめてほしいなー、まぁくそったれだけどさ」


 俺が笑う頃に、シルビアは扇をふわっと浮かせ、魅了技の魔法を使ってきた!

 ディスタードがかからないように、ディスタードには免疫を持って貰おう。

 今一番困るのはディスタードが敵に回ること、対処しきれなくなる。


「ディスタード、何も言わずこれを飲め!」


 ピンク色の小瓶を手にして、ディスタードに渡せば、嫌そうな顔をするもののそういった場合ではないとすぐにコルク栓を抜いて飲んでくれた。


 これで一定時間は大丈夫のはずだ。


 ディスタードは炎虎の大剣――兎肉の脂塗れ――を、ぶんぶん振り回し、ぐるぐるぐるぐるとその場で回ってから、炎の竜巻を作る。

 炎の竜巻が出来れば、シルビアへ竜巻を放ち、そのすきに回った目を落ち着かせようとした。


 炎の竜巻は、シルビアを驚かせたものの、シルビアはすぐさま水魔法を使って回避しようとする。

 水魔法の詠唱に時間がかかるのか、シルビアの肌がじりじりと焼けていく。

 シルビアを包むタイミングで炎は消え、ただの竜巻となり、シルビアの身体を空へ放とうとした。

 炎が旋回してるうちに消えていった様子だ、シルビアの水魔法はただ自分を濡らしてしまっただけだった。

 だが水の重みが服に含まれ、空へは中々飛ばない。


「負けられない、のよ」

「負けてくれよ!」

「駄目よ! 月華蜜が、必要、なのよ!」


 どうしてそこまであの薬の材料を欲しがるか判らなかった。

 月華蜜であとは作れるモノといったら――あ。あ、ああ!!!!

 シルビアの狙いが判ったぞ、ヴァスティの病に効く薬もあれで多分作れるんだ! でもなんで!?

 何でお前がそれを欲しがるの、あれは全部科目をマスターした際に出来る賢者の石のようなレア度マックスの薬だぞ!!


「俺に任せればいい!」

「貴方を死なせたくないの!」


 言葉で悟った、前回の世界とやらで成る程、俺は薬を作るのに魔力全て使い果たし死んでしまったのか。

 だから自力で欲しがり、自作したがるんだ。


 だとするとメビウスが判らない、メビウスは世界征服を目論む敵だ。

 どのルートでもピュアソムリエだったし、どのルートでも毎度ピュアクリスタルを欲しがっているだけの印象だった。


 もしかして――ヴァスティルートって、ストーリーほぼほぼ行動が判明するのか?!

 メビウスが何者かとか、メビウスの世界征服以外の狙いだとか。


 シルビアは、竜巻からふんばって地面にいるだけで力つきたようで、くらくらとしながら倒れ、ディスタードに支えられた。その頃には竜巻は消えていた。



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