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第三十二話 神の寵愛と加護

「リーチェだ、リーチェが戻った!」

俺が戻るなり、生徒たちは騒ぎたち、教師はざわついた。


アッシュが近寄り、俺の胸ぐらを掴んだ。


「シルビアはどこだ、黒い竜に関わるからだ、君が黒に関わるから……!」

悲しみに暮れるときだが、戦力は欲しい。

アッシュはチートレベルの強いキャラだから。

「シルビアは今、メビウスてやつと一緒です、アルデバラン殿下、お願いです。シルビアを助ける力になってください、きっと奴等はまた現れます。貴方の力が必要です」


ピュアクリスタルが、攻略キャラに埋まっているから、また定期的に会うんだ。

その為には、アッシュやアレク先生に味方でいてもらわないと。


アッシュは俺にまだ怒鳴ろうとしていたが、キャロラインがアッシュの腕を引くと堪えて、頷いた。


「わかった、わかったよ。我が妹だ、取り返しに行こう。足手まといになるなよ」

「生徒だけでシルビア姫の奪還は危険です、聖女の祈りがあるとはいえ。私も力添えします」

「ありがとう、アレク先生!」


話がうまく纏まりそうなので、存在感を消して成り行きを見守っていると、ロデラ姫が俺を見つめているのに気づく。

ロデラ姫は、見るも無惨な俺の格好を見て頬を染め、うっとりしていた。



なんにせよ、オリエンテーリングはこれにて終わり、俺とキャロラインは壇上へあがり、賞状を受けとる。


ひとまず、この賞状を俺と受け取れたということは、キャロラインの国外追放は逃れ、俺が本命になったようだ。


あとは、ここからヴァスティルート目指すだけ。好感度に関しては。


俺やアッシュたちは、来るべきシルビア戦やメビウス戦に向けて、鍛えないと。


振る舞われてるお菓子の一つを見つめる、暖かなケーキ。

シルビアは根城で温かい物を食べられるのだろうか、と何となく過ぎったら、切なくなった。



俺や攻略キャラたち、キャロラインとイミテは城に招かれた。

要件は想像できる、ヴァスティの登場だ。

ヴァスティルートクリアはしていないからはっきり言えないが、ヴァスティルートの可能性がある場合、他の王子にもヴァスティが認知されるんだ。

図書館のよりも大きく本棚が積み重なり、天井まで届く本。

これらは、ヴァスティが書いてきた歴史と予言。

ヴァスティの部屋に今、いるのだ。



「よくぞ参られた、皆々様」

ヴァスティは一度俺とキャロライン、イミテに目を向けてから、最上位の礼をする。

俺とイミテとキャロライン以外は驚いている。

「何に驚いてるんだ?」

一番話しやすいディスタードに声をかけると、ディスタードはがちがちと震えている。


「神様だ、神様が姫様に懇意にするなんて、聞いたことない! ボクあの人絵本で見たことある!」

「え?そりゃ、ヴァスティは……あ、そうか神様だっけか。何の神だっけ。ヴァスティ」

「キャロライン姫様が唱えた神がオレだよ、リーチェ。人間の身体に封印されているままだから、力がまだ不完全だが。だからな、機密事項なんだよ予言だけじゃなくな。そうでなくば、この国は最高位の神を囲ってることになる」


それはかなり偉大でやばいくらい聖なる属性じゃないか。

ヴァスティは悲しげに笑う。


「やっとお前の未来も少しは見えた、お前の狙いやしたいこと」

「あ……ばれたかな」

「ばれてるが、好きにさせておく。どうせ叶わないオレの願いだ。姫様の未来も見えんままだしな」

「どうして決めつけるんだよ」

「人の願いや祈りは神が救う、でも逆は有り得ねぇ。さて、改めて名乗ろう。ヴァステルデこと、モートルダム。光魔法を使ったことのある者には、馴染みある名だ。存じてると思うが、世界は今危機と瀕する未来が見えている。救えるのは、クリスタルの持ち主だけ。つまり、お前たちだ」


ヴァスティルートじゃないと、この台詞王様から聞くだけだから、少し感慨もひとしお。

姫様が攻略キャラと結ばれることで、世界が安定するのは攻略キャラのもつピュアクリスタルに神の加護があるからだ。

「お前たちに相応しい武器を与えよう、アルデバラン殿下には獅子の双剣、アレク殿下には鳳の魔導書、サンヘル伯爵には炎虎の大剣、リーチェには闇烏のフラスコ。キャロライン、貴方には聖なるティアラを」


まじか、ヴァスティルートていきなり、そんなチートアイテム貰えるのか。

どれも、各キャラのエンドを迎えたときに貰える最強アイテムだ。

流石の隠しルート。


皆が興味深そうに受け取り礼をする、キャロラインだけは不安げだ。




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