第二十八話 ヘリオスの森
「私は後から参る、案内して貰い、ゴールにて待つ。キャロラインと共に目指せ。いいか、決闘は引き受けるなよ、今日は。するとしてもゴールで、だ」
「どうして?」
「お前様は平気でもキャロラインは熱くて焼けてしまうだろう、肌が!」
「あー、なるほどねェ、おっけーそれなら少しの間、ゴールで待っててな!」
頷くなり、キウイを受け取ったキャロラインと共に空へ登る――空に登れば、少し沈黙が続く。
キャロラインは何を考えているかは判らないが、少し嬉しげだった。
「リーチェ、あの、ね。……有難う、私のことで怒ってくれて」
「そりゃあんな扱い苛つくからな」
「リーチェは優しい人だから、あんなに怒ってくれるって思わなかった」
「俺よりもヴァスティのがすげえ怒りそうだけどな。あの場にいたらあいつだって、激怒してぶん殴るだろ」
「そうだね、ヴァスティは私のこととなると、見境ないから」
うふふとキャロラインは笑い、やっとのことでついた型をあっさりと取り終えると、残り一つの場所に気合いを入れる。
確か俺の記憶が確かなら、ライバルキャラであるシルビアも二番目に好感度が高いキャラも、ヘリオスの森で遭遇し、共闘することになるんだよな。
大変だったっけ、あそこには――巨大な食人花から産まれる怪人がいるんだから。
待てよ、ってことはディスタードの好感度は高いのか。
キャロラインの必殺技がドラゴン召還系で、俺はなんか毒とか火薬とか投げつける必殺技だったなぁ。あとは回復兼ねてるのはシルビアと俺か。ディスタードは剣だな。
確か好感度一位がキャロラインのドラゴンから振り落とされて、キャロラインにだけ先へ行かせるンだっけか。
この場合俺か――まぁ悔いはないかな、とりあえずドラゴンから振り落とされたらきちんと湖めがけて落ちよう。そしたら流石に死なないはず。
ヘリオスの森が見えてきた、森は広く緑が生い茂っていて、湖があるらしき場所を探して飛び回る。
やがてポイント地点が見えたので降りれば、やはりディスタードとシルビアがいた。
「やあやあ、君達も実狙いか」
「早めにきたように見えるけど、実はとってないのか」
「シルビア姫がね、ここで誰かを待ってから挑んだ方がいいとご注文をな!」
「シルビア様が?」
ディスタードの隣で材料が飛んでいかないようにしっかり、革袋に入れて口を縛ってからシルビアは此方を見る。立て札を指さす。
立て札には「四人以上でないと死ぬ可能性のあるモンスター有」と書いてあった。
「ここは力をあわせて頑張るしかないようですわね」
「おっけーおっけー、それで構わないよ」
「……最初から知っているかのような素直さね、この条件ご存じでしたの?」
不思議そうに目を眇めるシルビアに、俺は慌てて首を左右にふって、ディスタードに剣を構えるよう頼み込む。




