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~序章~ 残悔
私が書きたいと思ったこと、解きたいと思った謎や推理を登場人物を用いて解かせていく、則ち自己満足型の小説ですので、十分気をつけてお読みください。
(私はいったい、何のために生きてきたのだろう)
辺りに立ち込める煙のなかで、紅目 心音の心の中での独白が始まった。
(私は誰のために、ここまで頑張ってきたのだろう)
煙はどんどん濃くなり、最早一寸先すら見えない。
紅目 心音の独白は続く。
(私は…何が欲しかった…のだろう)
口、鼻、皮膚からさえも呼吸が出来ないほど濃くなっている。これ以上この場にいれば、死んでしまう。
朦朧とした意識の中、尚も独白が続く。
(もう……すこし………すなおだったなら…)
紅目 心音の独白はここで終わってしまった。
いや、独白も終わってしまった。
「く…や…し……」
掠れた声で喘ぎ喘ぎ発せられたその言葉は、誰にも聞かれる事なく煙に飲まれた。
…彼女と共に…