現状確認
処女作となりますが、たくさんの方に見ていただければ幸いですm(__)m
私はいつから息をし、いつからここにいるのだろう。
「あぅ??あぅぅ???」
「****、*****?」
上から若い女性の声が聞こえた。
「あぅ〜!あ、ああぅぅ〜〜〜!」
目の前にいる無精髭が困惑している。
「****、********。**********?」
無精髭は、さらに少し困惑しながらも頭に手を乗せて不器用な手つきで撫でてきた。
「*******。」
ああ、何と無くわかった赤子になったのだと。
そして、言葉が全くわからない。
つまり、ここは私の知らない語源の国。
同じ地球か、はたまた異世界か。
十中八九後者だろうな。
某小説投稿サイトでよくあった転生というやつだろうか。
こういった場合困惑するものだと思っていたが、案外冷静なのだ
この滑舌の良くない口から発せられる声は、紛れもなく自分自身の声だ。
というか、どうやって思考ができちゃってるの・・・
謎すぎる。
右の窓に映るのは広大な自然と小さな家々、そしてぼんやりと地平線に見えるお城。
左を見れば大きな教会とその周りを囲むように広がる街。
前を見れば、無精髭を生やして顔に傷がある渋め黒髪男。
上を見上げようとすれば、緑の髪から見える青い瞳。白い肌と全体的に優しげな印象の美少女。
おそらくこの二人は私の親だ。
お二人ともはじめまして。
「ばぶぅ!」
今日からあなたたちの息子となります。
「ばぁうぁ〜」
お世話になります。
「おぶぅ〜」
なんてね。
通じるわけがない、、、よね。
部屋を改めて見渡せば、何十畳か畳かわからないが結構な広さだ。
一人ベッドなら20くらい敷き詰めれそうだ。
置いたら足の踏み場ないが。
部屋の角には少し大きな収納棚がある。
窓は八つ。
全体的に明るい茶色で、木の香り香るリラックスできる部屋だ。
つと気付いた。
明かりが真上、部屋のちょうど真上にあった。
しかし、全く電気を使ってるように見えないのだ。
今薄々感づていたが、ファンタジーの世界のようだ。
そりゃ、赤子が意識有るんだから当たり前か。
そして、そんな部屋の真ん中に孤立したように、かつ堂々と母と自分の寝そべるベッドがある。
ベッド大きさからいって、ここは子供を産むために有るようだ。
もしかしたら、そのまま私が幼児期を過ごす部屋となるかもしれない。
今までのことや、服やベッドの触り心地を省みるにおそらくここは生活レベルが中世〜近代。
そして、私たちの親はなかなかの金持ち。
おそらく、貴族であると考えている。
そんなことを考えていると、なんだか眠たくなってきた。
こういったところは赤子なのだと再認識させられる。
母上、父上、産んでくれてありがとう。
明日も良い一日になりますように。
よかったら、コメントや評価よろしくお願いしますm(__)m