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変な連絡網

次の日、目が覚めたのは直子からの電話からだった。


「あのさー秋子、今日びっくりしたんだけどさ、臨時学級閉鎖だって。」

「てことはつまりや休みってこと?」

「そう、つまりはそういうことね。」


今までは担任がいきなりやめていこうが、学校が休みになることはなかった。だから、これは予想外なことだった。


「じゃあ、今日遊びに行かない?」

「あ~でもね。学校の下校時間まで外出はしないようにって…。」

「あくまで自主勉強をしろってか~?」

「まぁ~そういうことみたいね~。」


そこは大人が考えそうなことだ。


「でもいいじゃん。そんなことバレっこないよ~。」

「・・・それがね。今日一日PTAだと思うけど、各町に3人ずつ見張りをつけたらしいよ。でつかまったら、罰ゲームとしてなんかよくわからない掃除や片づけを今週末まで手伝わされるとか聞いたよ。」

「マジでー?」


これもまた大人の考えそうなことだ。本当にせこいまねするよな。冗談じゃない!そんなことされてたまるか!でも大人の言うことをそのままそっくり言いなりになるのも癪だ。


「あ、そうだ。いつまでもしゃべってばかりもいられないんだった。今、連絡したこと。秋子の名簿の次の坂本浩真に連絡回してくれる?で、私たちのグループも次の坂本で最後だから、坂本には次に回すようにとまで言わなくてもいいから。お願いね~。じゃあ。」


と言って私が聞きなおすまもなく勝手にきられてしまった。

て?何で私がどうでもいいような男子なんかに電話しないといけないのよっ!!?ってそんなものするわけないじゃん!!次で最後なら、そいつ一人が困るだけだから、どうでもいいじゃん。ばかばかし~。


それにしても退屈だな~。正直休みいう日は学校へいくよりつまらない。だからこそ外出したいと言うのに禁じられている。直子が言っていたことホントだろうか?本当に今日一日PTAがそんなことで動くのだろうか?うちの母なんか、仕事で忙しくてPTAになんか参加する暇すらない。小学生のときは仕方なく連絡員ぐらいは引き受けたらしいけど、保育園や学童のときなんか踏み倒したぐらいだし、今いる中学工のPTAすら逃げ切ろうとしているのだから、あきれてものが言えない。そこまで役員を嫌がっている親を間近で見てきたがゆえに、こんな平日に補導員みたいなことを一日中やる父母がいることじたい信じられない。


ま、いいか。昨日変えるのが遅くて宿題すらやれなかったので、とりあえずそれを済ませることにした。というかそれを考えると今日が休みでラッキーだったかもしれない。休み出なかったら、本気で直子のノートを拝み倒してまで見せてもらわないといけなかったかもしれない。また昨日みたいに断られたら、それこそみじめだ。そうおもいながら宿題をし始めた。そしてくらい1時間した頃だった。


メールの着信音がなった。


何かと思って確認してみたら、



件名 罰ゲーム確定者


坂本浩真

中野啓太

沼井学

アウト!!罰ゲーム確定!!


引き続き

野々山彰浩

を追跡中。


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