それでも、いつも通りのこと。
何?私がいったい何をしたとでも?
すさまじい勢いで私を追いかけてくる輩が大勢いる。私はひたすら逃げるしかない。
捕まったら…。多分、命は無いだろう…。
ってなんでこうなっているんだろう?奴らは確か…、
「しゅーこぉー!待てぇー!くぉらーーーー!!!」
「しゅーーこぉーー!!ぶっ殺してやるーーー。」
「おまえのせいだーしゅーこーー!!」
などと考えている暇はない!とにかくここは何が何でも逃げ切らないとたいへんだ!
すると目の前に人影が見えた。
あ、あれは…。大野雪花…。通称大雪注意報とか言われている今の担任。
まぁいいや、この際頼りなさすぎる教師だけど、もしかしたら正気かもしれない…。
「大雪せんせーーー!!助けてーーー。」
とりあえず、私は先生に向かって叫んだ。
もし、これで何とか助けてくれればと思った。仮に助けてくれなかったとしても…とおもった。
しかし、期待は大きく裏切られた。
大野は振り返りもせず、
「あなたなんか助けるわけ無いじゃない!」
「…えっ?」
「…私は…私は…あなたのせいで…。」
「え…?」
そこまで言って大野はいきなり振り返って、
「こーんなふうになったんだからーーーー!!!」
まさに見るに耐えないひどい顔になっていた。
見たとたん「ギャー」と思わず叫んでしまったが、一瞬で夢から目が覚めた。
そして私のほぼ孤独の一日が始まる。
台所には
「秋子へ 今日も遅くなります。」
とメモが一枚。
おきると母はすでに出かけているのは当たり前。
うちには父親はおらず母子家庭。いうまでもなく一人っ子。
だから、母が仕事から帰るまではずっと一人。
へたすりゃ私が寝るまで帰ってこない日なんてザラにある。
母は休みの日はほぼ寝てる状態で、下手に起こすとヒスおこす。
だから、私はほぼ毎日が孤独。
でも、学校は…、学校にいるときだけは…。