雪子
趣味バリバリの作品です。
投稿の方法を一度間違えてしまい、再投稿です。
私、雪子っていうの。
豪雪地帯に生まれたからこんな名前なんだってね♪
で、早速なんだけど……私ね、悩みがあるんだ。
聞いてくれる?
あのね、私にはね、パパもママもいないの。
何でかって?
それがね、分からないんだ。記憶が半分くらい薄れてるの。
私を育ててくれたのは親戚のツトムおじさん。
おじいちゃんもおばあちゃんも天国にいるから会えないんだ。
ツトムおじさんは「いつか会えるよ」って行ってたけど、どうなんだろう。
でね、私を育ててくれた人はまだいるんだ。
多分あと2人くらいかな。
マナツおばさん、シンジおじさん。
三人共、独りだったからかな?
私を我が子の様に育ててくれたんだ。
最初はツトムおじさん、その次にマナツおばさん。気付いたらシンジおじさんの家に住んでたんだ。
記憶が欠けてるからかな……断片的にしか思い出せないんだ。
でも、言わなきゃね。
ツトムおじさんに育てられてたのは、私がまだ幼稚園年少組の時かな。
春休みにおじさんの家に遊びに行ったの。
その時、私、聞いたんだ。「パパとママはどうしていないの? 何処に行ったの?」って。
そうしたら、おじさんはこう言ったの。いつものおじさんじゃないみたいな顔で。とっても危険な顔で。
「雪子の両親? あいつらはクズだよ、自分達がちょっと人より金持ちだからって人を見下しやがって。俺が借金した時も「大丈夫か? 助けようか?」何て言いやがるくせに一銭も貸しやしねぇ! 俺は憎かった。あの糞共がな……」
気付いた時、私は庭にあった草刈り用の鎌でおじさんの顔を滅多斬りにしていました。手で顔を押さえるおじさん。その手を上から、ぐしゃり。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇええええ!」
太陽に照らされて輝く綺麗な血は、私の顔面目掛けて幾筋も線を描きました。ツトムおじさんに目をやると、おじさんはおじさんではなくなっていました。壊れてたんです。
気持ち良かったよ♪。あははははは。
次に私はマナツおばさんの家に引き取られました。
どうしておじさんを“破壊”したのがバレていないのかは解りませんが、多分私が隠蔽したのでしょう。
マナツおばさんは女性ということもあって、少し厳しかったです。
しかし、ツトムおじさんを壊してしまったという罪悪感にさいなまれ、挙動不審でいつ捕まるのか不安だった私は、やることなすことがガチガチでしたから、おばさんに注意されることは殆どありませんでした。
このまま平穏に暮らせる、そう思っていました。そう思っていたんです。でも。
あの頃は確か、夏休みだったでしょうか。
私とマナツおばさんは縁側でスイカを食べていました。
とっても甘くて、柔らかかった。
そしてそこで、私は聞いてしまったんです。アレを。
「マナツおばさん、私のパパとママは何処に行ったの? 会いたいよ」
言い終えた時、私は思い出していました。一シーズン前の春休みのことを。
ツトムおじさんを。あ、ああ………あああああ………あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
我に帰った私は、驚愕しました。
縁側の人工芝の上に、“肉”が転がっていました。そう、ミンチ状の赤い肉。ハンバーグに使う肉。本来なら牛肉。
それから、私の手には何かの持ち手を持っていました。
私はそれをたっぷり十秒程見詰めてから何かを判断しました。
『芝刈機』でした。
私は幼稚園児の体でどうやったのか、芝刈機でおばさんを瞬く間にミンチにしたのです。
よく見ると、内臓や骨がゴロゴロしています。それに、血生臭い。
あぁ…気持ち良かった。んふふふふ。
気持ち良かった。気持ち良かった。気持ち良かった。気持ち良かった。気持ち良かった。気持ち良かった。
数日後、私はそれを、そのミンチ肉をハンバーグにして美味しく食べました。勿論TVの遣り方を見よう見まねですが。
ちょっと癖があったので塩酸を掛けましたが。
おかげで今も私の舌は半分焼けただれています。見ますか?
遠慮しなくてもいいのに。
最後に、シンジおじさん。
マナツおばさんが行方不明だと警察に届けると、直ぐに家に置いてくれました。
今度は殺さないでおこう。こんな優しい人、もう周りにはシンジおじさんだけかもしれない。ちょっと可哀想だけれど、我慢するしかない。だって私に愛情を注いでくれる人がいなくなる。
そう思っていました。
それから数ヵ月、私は平穏に、幸せに暮らしました。
幼稚園も三つ目です。特に心に残っている遊び…ですか?
やっぱり突き落とし、かな。
え? どんな遊び?
海に遠足に行ったんですけどね、その時に一番仲の良かったお友達を海に突き落とすんです。
あははは。あれは楽しかったなぁ。
だって、悲鳴あげて落ちていくんだもん。
ビビんなよwって笑いかけちゃって。
でも先生の前では我慢しましたけど。
で、その子の手を掴もうとした先生も突き落とすんですね。
もうこれ以上の快感は無いんじゃないかって思うくらい気持ち良かったなぁ。
んふふふ。あははははははは。ふぅ。
で、続きですね。そうそう、シンジおじさん。
シンジおじさんはとても優しかった。
今までの親戚共も優しかったけど、シンジおじさんは特に優しかった。
私は毎日幼稚園に行くのが楽しくなって、家に帰ってもシンジおじさんがいる。
本当に幸せだった。
おじさんは私がカエルを三輪車で引き殺しても、アリを指で押し潰しても、近所の赤ちゃんを床に叩きつけても怒らなかった。秘密にしてくれた。
優しい。優しい。
でもね、私、ふと思ったの。
こんな平穏な日々が続いていいのか、って。
だからね、シンジおじさんには今までで最大の愛を持って、関係が崩れちゃう前に殺してあげようって思ったんだ。
先ず、爪を剥がして。ペンチで指を逆に向けるでしょ?
ん? シンジおじさんは強烈な睡眠薬で寝てるよ。もし起きても、優しいから、我慢してくれると思うけどねー☆
でね、ハンマーで顔面を叩き割って、歯を一本一本抜いていくの。中華包丁で皮を丁寧に剥いだら、斧でお腹をボーン!って殺るの。
そしたらね!、噴水みたいに血がどばーって溢れたんだ。
だから傷口を塞ぐやつで塞いで、次いでにおじさんの体の穴を全部塞ぐ。
で、鼻の穴だけ開けて、そこに自転車用の空気入れで空気を押し込む。
これだけに二時間以上掛かったよぉ。
そしたらね、最後はちぇーんそーっていう重いやつを、電源入れずに上から落とすんだ。
そしたらね、おじさん破裂したんだよー! 凄いよね!
ほんと、感激して涙出ちゃった。
え? その後?
おじさんは私が食べたよ。
不味かったけど。
気持ち良かった。くくくく。
あのさ、それでさ、私今ね、泊まる家無いんだ。
え? 今までのお話?
今までのお話は全部今年中にあったお話だよー?
ね、だから良いでしょ。
ワタシヲ冬休ミノアイダオ家ニオイテヨ。