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プロローグ
私は幼い時、母を亡くした。
そして父も
「ヒカリ…すまない」
ただその一言を残して、理由も告げずに私のもとから去っていった。
私はまだ今日会ったばかりの女の人に抱き抱えられながら、見送った。その時私は泣いていたのかは覚えていない。ただ、多少髪の短い父の後ろ姿は今でも覚えている。
~数年後~
「ここが今日から貴女の通う学校ですよ。」
「わぁ~」
係りの人に案内されたヒカリは思わず簡単の声を上げた。
「寮やその他の施設は後で案内します。とりあえず、貴女のクラスに行きましょうか。」
「はい!」
(お母さん、見ていますか? 私は今日から遂に学生生活がスタートします!)
沢山の希望と少しの不安と共に、ヒカリは学生生活の第一歩を踏み出した。