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鬱病、参る!  作者: 舞々
9/10

戦うお豆腐メンタル③

 ブルちゃんはあっという間に職場に馴染み、好き勝手に仕事をし始めてしまう。

 しかし、その暴走を止められる人などいない。



 ブルちゃんは恐らく、失礼ながら何か障害をお持ちだったような気がする。

 うちの長男が多動タイプ(ポ(ピーッ)モンみたい)だったが、彼と行動がよく似ていた。

 まず椅子に座っていられない。デスクの上は一瞬で散らかる。早口で一方的に話して立ち去っていく。物の整理ができずになくすことが多い。

 すぐパニックになる。



 そして、何より態度が威圧的だった。

 でも私より年上だし、彼女は認定看護師(ある特定の分野で熟練した知識と、技術を持った看護師のこと)だったから、見下されても仕方がないと思っていた。


 

 しかし、復職したて……ということもあり、彼女自身がバリバリ働いていた私に、一応気を使ってくれていたらしい。

 私と、私より三つ年上だが仲のいいKさんのことを『二大巨頭』と呼んでいた。

 だから始めの頃は、なんとなく仲良くできていたような気がする。



 ただ彼女は思ったことを、ポンポンと悪気なく口にしてしまうタイプらしい。

 「そこで止めてほしい」という五手くらい先まで言いたいことを言ってしまうのだ。



 例えるならば、鶏を目の前にして、羽をむしり取る。「可哀そうだからそこでやめてあげて!」と思うのだが、彼女はその鶏を唐揚げにして、骨までしゃぶる。そんなタイプの人だ。

 おまけに口調はマシンガンのようで、撃ち抜かれれば即死は免れない。



 しかも、この『悪気はない』という点がポイントなのだ。

 本人は言いたいことを言っているだけで、それによって相手がどう思うかを考えることができない。

 そして、正しいのは自分。自分の中の考えが正論なのだ。

 その正論を指摘されれば、「じゃあ、好きにしてください。私には関係ないので」と、子どものように臍を曲げてしまう。



 ブルちゃんを昔から知っている人だったら、「全く口が悪いんだから」で済むかもしれない。でも「はじめまして」の私にしてみたら、平和だった職場に爆弾を投下されたかのような威力だった。



 悪気がなければ、何を言ってもいいのだろうか? それは違うだろう。

 人間、言ってはいけないことというものは必ず存在するのだ。

 しかし、ブルちゃんにそんなことは関係ない。



 私のお豆腐メンタルは、ブルちゃんと出会い、たった数日で崩れ始めてしまった。




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