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第9話 樹海の陰謀

蟻拳の覚醒から数日、凛、花梨、零は樹海の奥深くで休息を取っていた。しかし、森の静けさは一瞬の油断すら許さない。霧の奥で、不穏な気配が再び動き始める。


「……何か、動いてる」

零が霧の先を見据え、凛と花梨に警戒を促す。凛は拳を握り直し、花梨も光を微かに揺らす。


──その瞬間、霧が裂け、影が姿を現した。


秘密結社の幹部――黒衣の男が現れた。長い黒髪と冷たい瞳。周囲の霧を自在に操り、樹海そのものを武器のように扱う力を持つ。


「……蟻拳の力、覚醒したか」

幹部の声に凛は怒りと決意を燃やす。

「俺は、この森で守るべきものを守る!」


戦闘が始まる。凛の拳、花梨の光、零の動きが連携し、幹部の霧の攻撃をかろうじて防ぐ。しかし、幹部は一撃ごとに樹海の木々や蔓を操り、圧倒的な力で三人を追い詰める。


「……負けない!」

凛は拳を叩き込み、蟻拳の力で霧を切り裂く。花梨の光が幹部の視界を遮り、零が隙間を作る。三人の連携は戦場の緊張感を極限まで高め、読者の心を奪う。


だが、幹部の策略は巧妙だった。影が幻影となって三人を翻弄し、花梨が一瞬足を取られ倒れそうになる。凛は彼女を支え、零も動きを制御して援護。


「……怖い……でも、私、信じてる……凛と零を」

花梨の声に胸が熱くなる。恐怖、孤独、絶望――すべてが一気に力に変わり、涙が自然に頬を伝う。


凛は拳を握り直し、心の奥で祖父の声を思い出す。

「仲間と共に戦えば、どんな力も超えられる」


その瞬間、三人の心が完全に一つとなり、蟻拳の力が最大限に発揮される。凛の拳が衝撃波となり、幹部の霧の幻影を打ち破る。花梨の光が追撃し、零が動きを封じる。


幹部は一瞬迷い、赤い瞳に動揺が走る。三人の連携と信頼の力が、敵の心理をも揺さぶった瞬間だった。


──戦いの中で、三人は確信する。

「仲間と共に、俺たちは無敵だ……!」


樹海の奥深く、戦いの余韻が漂う中、三人の絆はさらに深まった。恐怖と絶望を乗り越えた先に、希望と成長の光が差し込む。


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