第12話 蟻拳の刻印
樹海最深部、霧が完全に晴れた瞬間、凛、花梨、零の三人は最後の敵――黒衣の幹部の前に立っていた。戦闘の疲労は限界に達していたが、胸には決して折れない覚悟があった。
「……ここで終わらせる!」
凛の声が森に響く。花梨と零も光と拳を構え、三人の心は完全に一つになっていた。
幹部は冷笑を浮かべ、霧を操って攻撃を仕掛ける。しかし、蟻拳の覚醒した凛の拳は一撃ごとに威力を増し、森の霧を裂き、敵の動きを封じる。
「花梨、零、行くぞ!」
光と動きの連携で、三人は最後の一撃を構築する。花梨の光が幹部を縛り、零が隙間を作り、凛の拳が炸裂する――樹海全体がその衝撃で震えた。
「……これが、俺たちの力だ!」
衝撃波が幹部を貫き、黒衣は霧に溶けるように消滅する。森に静寂が訪れ、三人は膝をつき、涙と笑顔が混ざる。
花梨が凛の肩に手を置き、微笑む。
「凛……やったね……」
凛も涙を流しながら微笑む。零も静かに頷き、三人の絆が戦いの勝利とともに確固たるものになった瞬間だった。
樹海の霧は、静かに三人を包む。森の意思が祝福するかのように、光が差し込み、蟻拳の紋章が石像で輝いた。
──試練は終わり、仲間と共に成長した三人の物語は、新たな未来への第一歩を刻む。
凛は拳を握り直し、心に刻む。
「どんな試練も、仲間と共に乗り越えられる」
花梨と零もそっと頷き、三人は樹海の奥深くで、静かに笑顔を交わす。
樹海の奥で、蟻拳の力は新たな伝説として刻まれた。
そして、仲間との絆と成長、涙と希望が、永遠に彼らの心に残った。
──物語は完結。




