第11話 最終決戦:影との邂逅
樹海の最深部。霧が渦を巻き、木々の影が戦場を覆う。凛、花梨、零は互いの目を見つめ、拳と光を握りしめる。
「……行くぞ」
凛の声に、花梨と零も力強く頷いた。呼吸を合わせ、一瞬の静寂の後、霧が裂けた。
──現れたのは、秘密結社の幹部たち。白影、黒衣の幹部、そして未知の刺客たち。樹海全体がその存在感に震える。
「貴様ら……蟻拳の力を手に入れたか」
黒衣の幹部の声に、森全体が冷たい空気で満たされる。
「俺たちは、絶対に負けない!」
凛が拳を振り、花梨の光、零の動きと連携し、戦いが一気に始まった。
蔓や霧、木々を利用し、幹部たちは圧倒的な力で攻撃を仕掛ける。しかし三人は恐れず、連携で攻撃をかわし、反撃する。拳と光の軌跡が霧を切り裂き、戦場全体が揺れる。
白影が鋭い蹴りで凛を追い詰める。凛は回避するが、足元の蔓が絡みつき、倒れそうになる。花梨が光で支え、零が隙間を作る。
「……大丈夫、凛! 私がいる!」
花梨の声に、凛の胸が熱くなる。恐怖、孤独、絶望――すべてが力に変わる瞬間。
凛の拳が覚醒した蟻拳の力を放ち、衝撃波が白影に直撃する。花梨の光と零の連携が重なり、白影は霧に吸い込まれるように消えた。
しかし、黒衣の幹部が最後の攻撃を仕掛ける。樹海全体の霧が武器となり、三人を包み込む。絶体絶命の状況。
「……諦めるな!」
凛は心の奥で祖父の声を思い出す。「仲間と共に戦えば、どんな力も超えられる」
三人の心が一つに重なり、蟻拳の力と光が極限まで解放される。衝撃波が霧を裂き、黒衣の幹部を押し返す。森が震え、霧が消え、戦場は静寂に包まれた。
三人は膝をつき、息を整える。胸には高揚と達成感、そして涙が自然に頬を伝う。恐怖、孤独、戦い、仲間との絆――すべてが、この一瞬に集まった。
──樹海の奥深く、戦いはついに最高潮に達した。




