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 自動ドアを通り店内に入る。入ったはいいものの具体的に何を食べようか考えていなかった私はとりあえず店内を一周することにした。


 店内には客は私以外いなかった。22時という遅い時間帯だからかもしれない。雑誌コーナー、ドリンクコーナ―、スイーツコーナー、お菓子コーナー、パンコーナー、おにぎりやサラダコーナーを見て、私はお菓子コーナーからグレープ味のグミを一つ取ってレジに向かった。


 レジには若い男性店員がいた。若いといっても私よりは年上だろうと思った。前に友達が言っていたのだが、18歳未満の高校生は22時以降働いたらいけないと法律で決められているらしい。


 塾終わりに働ければもっと遊びやコスメに使えるのにとバイトをしているその友達は言っていた。ちなみに私が通っている高校はありがたいことにバイトを禁止されていない。私もバイトをしようか迷っていたが、親から禁止されているため出来ない。


 今は大学受験のために勉強しなさい、高校生は学生、学業こそ学生の本能だと親には言われている。確かにそれは一理あると思う。でも高校生活にとって学業が全てではないと思う。部活動やバイトも高校生活で大切なことだと思っている。そう一度伝えたらなら部活動をやりなさいと言われた。


 部活はやりたくなかった。高校でも部活動に追われたくなかったため私は勉学に励んでいる。でもバイトは諦めていない。とりあえず1学期中はちゃんと勉強しいい成績を出す。そしてこの成績で親と交渉して夏休み中のバイトの許可をもらおうと思っている。


 18歳の高校生なら22時以降も働けるらしい。ならこの男性店員は高校三年生だろうかと思ったが、それは違うだろう。レジの男性店員は少し派手な髪の毛に片耳ピアスをしているからおそらく大学生だろう。高校に派手な髪の毛や片耳ピアスをしていたら、おそらく校則に違反し注意されている。まぁ守らないタイプの高校生かもしれない。でもそのようなタイプはこんな時間に真面目にコンビニの店員なんかしてないだろうなんて考えなくてもいいことを考えながらその店員さんにグレープグミを渡した。


「1点162円です。お支払い方法はどうされますか」


この店舗が対応している支払い方法は現金、クレジットカード、バーコード決済、交通系ICだった。私はバーコード決済にすることにした。クレジットカードはもっていない。


バーコード決済でと伝えて私はスマホの画面を見せる。店員はバーコードリーダーでバーコードを読み込む。支払い完了の音が聞こえたことを確認しレシートはどうされますかと聞いてくる。


「いらないです」


 私はそう答えコンビニを後にした。コンビニを出て駅に向かう間に私は購入したばかりのグミを開封した。1つ取り出して口の中に放り込んだ。ブドウの甘さと佐藤の甘さが口の中いっぱいに広がった。


 駅に着くまでにグミは三粒食べていた。お腹は少しだけ膨れた気がした。私は駅で電車に乗り隣の駅で降りた。駅から家まで帰る間にまたグミを食べた。帰宅したら親が用意してくれた夕食を食べるので全部は食べなかった。残りは明日休み時間にでも食べようと思う。


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