表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪盗R・B  作者:
8/10

第八話

「だぁーっ! めっちゃ悔しいっ!」

 秀有がテーブルをドンッと叩く。

 すると、店に居る店員、客までもがシンとなり、辺りは静寂に包まれる。

「声がでかい。あとそれと、物に当たるな。秀有」

 水無月がゆっくりと秀有から非難させたコーヒーをすする。


「くっそっ! あともう少しやってんでっ! これ見てみぃーなっ!」

 興奮した声で、テーブルに広げてある、ありとあらゆる新聞を指す。

 そこには、どこの大見出しにも怪盗R・Bの記事が踊っていた。

 そこには英字新聞も混ざっている。


「どこもかしこも、怪盗R・Bやし、日本の警察はどうなっとるんやとかどうたらこうたら書いてまうし、一体どうなってんのやっ! 警察はっ!」

「どうなってるもこうなってるも、新聞に書かれた事は事実なんだろ?」

 水無月は淡々と話していく。


「そ・や・か・らっ! 今悔しがってるんやないかっ! わかるか? その場に居たうちは捕まえられへんかってんでっ! 捕まえられへんかっただけでも大損やのに、顔立ちも何も覚えてないんやで、うちはっ!」

 手を広げ、水無月に訴えている秀有。

「それがあの怪盗R・Bの能力なんだろ? 『見たことは覚えているけど、話せと言われたら思い出せない』っていう」


 またコーヒーをすする水無月。

「そうなんよ。やけど、どこの大学にもそんなおかしな能力を持った犯罪者はおらへんっていうデータが出てるんや。そんな聞いたこともあらへんって。なんでやと思う? もしかしたら、怪盗R・Bは、宇宙人かも知れへん……!」


 頭を抱えて言う秀有。

「おいおい、秀有らしくない、変な事言うなんて。そんな事あるわけないじゃないか」

 水無月がコーヒーのおかわりを頼みながら言う。

 その店員の顔が怯えていた事を知らない秀有が先を続ける。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ