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怪盗R・B  作者:
3/10

第三話

 二人は講義が終わり、次の講義が始まる場所に移動していた。

 秀有の長い黒髪と、水無月の長い黒髪が歩く度に、優雅に舞う。

「怪盗R・Bの予告状、知ってるやろ?」

 秀有が言う。

「知らない」

 素っ気なく答える水無月。


 すると、秀有が小さくため息をついて言った。

「ちょっとはニュース見ろや、お前。今日の夜八時に、『女神の微笑み』っちゅー絵画を盗みにくるんやて」

「その女神の微笑みは時価?」

「数億円。わからへん。なんせ国宝モンや。めっちゃ警備厳しくて、鑑定師さえ触らせて貰えへんねんて」

「そうなのか……」


 水無月が答える。

「はぁ~。前の三か月前は失敗したんやから、今度は絶対に捕まえて欲しいわぁー、警察も」

 秀有が呆れたような顔をする。

「警察はいくら経ってもあれじゃダメだ。大体、周囲を全体的に景観を配置させて見張るだけじゃ、R・Bは捕まえられないよ」

 水無月が言うと、目を輝かせる秀有。

「さすが水無月やな。そんなトコまで分析してんのか?」


「まぁ、テレビでもいろいろやってたしな。これくらいは――」

「あぁ~! お前とうちのタッグで組むんやったら、R・Bなんてコロッと檻の中やねんけどなぁ~!」

 その前にR・Bが出なくなるぞと言いそうになった水無月だが、グッとこらえた。

 水無月が言う。

「お前は捜査に入らないのか?」

「うちは入られへん。なんせ母さんが前線やからな」


「そうか……」

「今回も、爪かじって黙って見てるくらいしかできへんねん。こんなん大阪人やのにホンマ無理やわぁ~!」

 手を大きく広げ、首を横に振る秀有。

「お前はリアクションが一々激しいんだよ」

「おっ! ナイスツッコミッ! 水無月の方からツッコミなんてめずらしいやないかいっ!」

「……。お前とツルんでいたら疲れるよ……」

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