第十一話 魔法と強敵
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ここまで読んでいただけるとは思いませんでした。
こうなると欲が出てランキング乗ってみたくなりますねw
まあ、マイペースに頑張ります!
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ミーアを運ぶ役割は翔に取られてしまったが
彼女たちの街までの護衛は無事に完了した。
ギルドで換金を済ませて、
彼女達が泊まっている宿まで送った。
「そういや、今日から宿を見つけなきゃいけなかったな。」
「小鬼狩りに夢中ですっかり忘れてたな。」
「宿を探してるならここでいいじゃない。
明日、魔法を教えるのに合流しやすいし。」
ミーアを部屋まで運んだエリーが戻ってきた。
「ここって一泊いくらなの?」
「夜だけ食事付きで大銅貨三枚ね。」
う〜ん。安いのかわからんな。
「今から探すのも面倒だしここでいっか。翔もいいよな?」
「おう。寝れるならどこでもいいぞ。」
相変わらず適当なやつだ。
「じゃあ、俺達もここに泊まるから、明日の朝ここで待ち合わせな。」
「わかったわ。今日はもうくたくただから、私達は先に休むわね。
今日は本当に助かった、ありがとう!」
「あ〜い。また明日。」
「おやすみー。」
「俺達も、飯食ってさっさと寝ようぜ。」
「そうだな、俺もおんぶで疲れた。」
なにが疲れただよ。終始似ニヤついていたくせに。
翔の表情を思い出して、腹を立てながら
受付で、支払いと記帳を済ませ、飯を食って水浴びをして寝た。
あぁ、風呂に入りたいな。
魔法が使えるようになったら、風呂を作ろう。
翌朝、エリー達が一階の食堂で待っていた。
「「おはよー。」」
「おはよー!」
「悪い、待たせたな。ミーアもう怪我はいいのか?」
「うん。回復魔法使った。」
歩けないほどの怪我でもすぐ治るんだな。
やっぱ魔法は便利だ。
「それで、何処で魔法の練習する?」
「う〜ん。正門近くの草原にするか。
あそこなら角兎以外のモンスターあんまりいないし。」
「わかったわ。じゃあ朝食を食べてから行きましょう。」
そうして、俺達は屋台で朝食をとってから
草原へと向かった。
「じゃあ、まずは適正系統を教えてもらおうかしら。
因みに私の適正は、赤・青・白・緑の四つね。
適正段階は赤と青と緑が4で白が5あるわ。」
「私は、赤・茶・黃・黒。適正段階は全部4。」
え、なにこの子たち。天才ってやつですか?
この後、俺らの言うの? めっちゃ嫌なんですけど。
「赤・青・黃・茶・白・黒です...。」
「俺は、赤・青・黃・緑・白・黒...。」
「六つもあるのね!凄いじゃない!適正段階は?」
「「...一です...。」」
なにこれ、なんの罰ゲームなの?
エリーが変なものを見るような目をしている。
やめて、そんな目で見ないでっ!
「二人共、もしかして渡り人? 他にも適正ない?」
ミーアがいつもの淡々とした声で聞いてきた。
「詳しいんだな。そうだよ、俺達は渡り人だ。
俺は【銀】っていう適正が5ある。」
「俺は【金】で、俺も5あるな。」
「やっぱり...。」
「え、なんかまずいの?」
「まずくはない。ただ、大変。」
ミーアの説明はいまいち要領を得ないな。
まあ、キーナさんが言ってたことだろうけど。
「要するに、初級魔法と初級スキルじゃ、強くなるのは大変ってこと。」
「でも、昨日見た感じ強かった。不思議。」
「確かにそうよね。それにあの武器って心器スキルでしょ?」
「そうだな。具現化した武器に魔力を込めてる。」
「随分面倒なことするわね〜。」
面倒なのか?
「だって、そうじゃない。魔力で出した武器に魔力を込めるなんて。
しかも、その辺の棒きれみたいな武器によ?
それなら、多少マシな武器に魔力を込めたほうが魔力の消費も少ないし、
もっと魔力伝導の良い武器なら更に少なくなるわ。
まあユートの武器は見たこともないけど...。」
「まあ確かに、魔力込めない限りはゴミのように弱いな。」
「いいんだよ別に!かっこいいから!」
「やっぱ、あんた達バカね...。」
翔と一緒にされるのは心外だが、
これは男のロマンなんだ。
女の子には理解できまい。
「まあいいわ。適正があるなら魔法は使えるしね。
早速魔法の練習しましょう。
といっても、簡単だからすぐにできると思うけどね。」
「え、そうなの?」
まあ、心器スキルに夢中で魔法に関しちゃ
大したこと、試してないからな。
やり方がわからないから放置してた。
「魔力操作が出来て、適正があれば割と簡単にできるわ。」
「うん、簡単。魔力を圧縮して属性のイメージをする。」
え、それだけ?
「一回、やってみせるわね。」
そう言って、エリーが少し離れて草原の方に向かって手をかざした。
「小火球」
その瞬間、エリーの手に顔くらいの大きさの火の玉がでて
草原の方に飛んでいった。
「「おおー!!」」
すごい、これが魔法か。
「小水球」
おぉ、鎮火した。
「すごいな!風呂入り放題だ!」
「これは絶対使えるようにならなきゃな!」
「風呂ってあんた達ねぇ...。初級だけど一応攻撃魔法よ?」
「どうせ、適正1の初級魔法じゃ威力に期待できないからな!
使えることに使う!」
「まぁなんでもいいんだけどね...。」
エリーが呆れている。
だが、日本人の俺達にとって風呂は大事だ。
絶対に習得しよう。
それから一時間くらい魔法の練習をした。
他にも初級魔法は種類があるらしいが
とりあえず、球系の練習だけした。
翔も俺も、一通り使えるようになったが
魔法スキルを持ってないせいか、魔力消費が激しい。
ますます戦闘じゃ使わなそうだな。
エリー曰く、ある程度出来るようになってから
レベルアップすればスキルを習得できるらしい。
というわけで、今は四人で森に来て小鬼狩りをしている。
何匹か狩ってて気づいたが、エリーもミーアも完全魔法職だ。
近接戦闘が出来ないから、魔力が切れたらお荷物だな。
昨日も魔力切れで街に戻る途中で襲われたらしい。
そりゃ、そうなるわ。
俺達をバカバカ言うが彼女たちも大概だろう。
本人には言わないが。
しっかし、いくらでもいるなぁ小鬼って。
こっれて普通なのか?
「最近小鬼の数が多すぎるわね...。」
あ、普通じゃないのね。
「うん、多い。もしかしたら集落ができてるかも。」
集落か、ますますゴブリンだ。
もう改名した方がいいわ。
「集落ができるとやっぱまずいのか?」
翔が小鬼の耳を切り取りながら聞いた。
「まずいと言うか、数が多いから面倒なのよね。」
まあ俺達にとっては良い経験値稼ぎだけど。
「それに、中鬼がいる可能性もある。そうなると更に面倒。」
中鬼?
ホブゴブリンってとこか?
そんなことよりミーア、それフラグって言うんだぞ。
「中鬼って強いの?」
「そこそこ強いわね。私達二人じゃまず勝てない。」
う〜ん、それは大変だ。
俺達でも厳しいかな?
いや、四人でやれば勝てるかもしれないけど
できれば会いたくないな。
「グォォォォォ!!」
ほらね。
早速回収されたよ。
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