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そして伝説に、ならない……  作者: 蒲生たかし
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レベル4 布の服【防具】

レベル4 布の服【防具】


ある事情で拠点となる街を変えた。


出現するモンスターも強くなり、受けるダメージも大きくなっていた。


なので、防具に凝り始めた。


始めは鎧を着ていたが、重くて動きが制限されるし、何より暑苦しいしすぐ汗臭くなる。


そこで布の服にシフトした。


厚手の服ならば、鎧とまではいかないが、なかなかの防御力を発揮する。


俺たちは良い服を探すお店周りが日課になっていた。


やはりデザインには凝りたい。


やがて戦闘よりも服選びに費やす時間が増えて行った。


気が付けば俺たちのパーティは、街でのファッションリーダーになっていた。


そうなると、防御力より見栄えを重視しだす。


なんせ、俺たちはファッションリーダー。うかつな格好はできない。


行き着いた俺の防具、それは、


『薄手の良い布で作られたブランド品の服』


防御力は皆無、しかし仮に「かっこよさ」というパラメータが存在していたら伝説級の数字となるだろう。


俺はファッションの為なら死んでもいいと思うようになっていた。


結果、戦闘でも苦戦する事が多くなり、服にかけるお金の多さも重なり、スライム状の魔物の玩具ビジネスでの儲けも底をつき始めた。



事の重大性にパーティ内で会議をする事にした。


「ファッション重視派」の俺と戦士の女、「守備力・実用性重視派」の僧侶の女と魔法使いのジジイに分かれての話し合いとなった。


しかし会場が悪かった。


酒場で会議などするものでは無い。


酒の入った俺たちは、議論など端からできるものではなく、ただの怒鳴り合いと化していた。


「ファッションのためなら死ねる!」


「アホか、死んだら元も子もあるまい! だいたい襟のあるなしなどほんとどうでもいいじゃろうが!」


「じゃあ、あんたたちも鎧を着てみなさいよ、ホント汗臭くなるんだから!」


「だからって戦士のあなたがそんなドレスみたいなヒラヒラした服なんて着たら盾役なんて勤まらないじゃないの!」


「とにかく、ファッションの為なら死んでもいいんだ!」



「……勇者よ、ファッションの為なら死んでもいいと、隣町で公言していたそうだが、魔王討伐に送り出した王であるワシの身になって、もう一度考えてみようか?」


パーティは全滅して、俺は再び地元の王様に長時間の説教を受けるハメとなった。

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