レベル15 砂漠の国【国家】
レベル15 砂漠の国【国家】
砂漠の旅は熾烈を極めた。
大した水の用意も無く、俺たちは安易に砂漠という大海原に足を踏み入れてしまったのだ。
絶体絶命だった。
脱水症状で皆死の淵まで行っていた。このままでは死ぬ。
死を覚悟した時、幸運にも旅の商団に拾われ、俺たちは一命をとりとめた。
法外な運賃を請求されたが、生死の境だ、そんな事は気にせず俺たちは商団の馬車に乗り込んだ。
「あんたらも、本当に無茶だなー。そんな軽装備でこの砂漠を渡ろうだなんて、自殺をする様なもんだぞ」
「勇者の気迫でどうにかなるかと」
「いや、気迫や気合でどうにかなるものでは無いから、自然相手は」
「さぁ、着いたよ皆さん。ここが『砂漠の中のオアシス国家』だ」
俺たちは砂漠の国にたどり着いた。
俺は商団のリーダーと握手した。
「ありがとう、この商団への感謝は死んでも忘れない!」
「いえ、感謝はいいので、運賃を」
「我らが魔王を討った暁には、記念のパレードに是非お呼び致しましょう!」
「いえ、パレードとか、貴重な商売の時間をとるものはいいですから、それより運賃を」
手が、手が離せられない!
「そうだ! 魔王討伐がなった際には、この商団の名も記念の石碑刻みましょう!」
「石碑とかどうでもいいですから。運賃を、ね」
この商人! 逃げようとする俺の手を決して離さない、なんて力だ。勇者のこの豪腕を力づくで抑えるとは。
「運賃を!」
俺たちは持ち金をすっかり取られた挙句、足りない分は身ぐるみを剥がされた。クソ、なんという強欲な一団だ。いつかやり返す。
身ぐるみはがされた中で、僧侶がこっそりとパーティの金に手を付けていくつか宝石を買っていた事実が判明したが、これは後日しっかりと扱こう。
早速王に謁見しに向かう。
なんと、この国を治めるのは女王様だった。
「勇者よ。そなたの父の事は存じている。大変世話になった。お主もこの国でゆっくりしていくといい」
「ところで、王女よ。この国にはピラミッドというものがあると聞いております」
「ピラミッドがどうかしましたか?」
「是非、その中の宝を奪って来たいのですが」
「ピラミッドが我が国の祖先の眠る墓であると知って言っているのか?」
「え、そうなんですか!?」
「割と有名な話だぞ……。お主本当にあの父の子なのか? まぁ、入る分には構わん。正直長き歴史の中で、既に多くの墓荒らしに荒らされていると聞く」
「なんてこった、もう何もないのか」
「父にお世話になったお返しに、お主に一ついい事を教えよう。宝は多く奪われたと聞くが、ピラミッド奥深くには、我ら祖先の様々な鍵を開ける秘宝『魔法の様な鍵』が眠ると言う」
「ま、魔法の様な鍵!?」
「まぁ、王家に伝わる、昔話の類じゃ。信じるか信じないかはお主次第じゃがな」
「ありがとうございます、王女。その鍵、この勇者一行が見事持ち帰ってみせましょう」
俺たちの次の目標が決まった。




