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第30話〜最弱の名を欲しいままにする魔物。

…………。

 ∧ ∧

( ゜д゜)ポカーン


(°△°)ぴょ?

…………。


信じられないものを見た!って顔をしてるルナちゃん。


どうしたのかな?


あ、ゴブリンに驚いちゃったのかな。


見た目は結構怖いもんね。


大きさもルナちゃんよりもおっきいし。


「ぴょ〜?(ルナちゃん?おーい、どうしたのー?)」


「……にゅ?」


ジャンプしてルナちゃんの顔の高さに何度か飛び上がってみたら、ようやく反応が返ってきた。


というか「にゅ?」って!


可愛いすぎる!


(♡▽♡)ムハー


「マール、強い?」


「ぴょ?」


「マールって、強いの?」


首をコテンと横に倒しながらそう尋ねてくる子猫ちゃんラブリー♡


って、え、どゆこと?


(°△°)?


…………。


ルナちゃんが必死に説明してくれた所によると…


マルモ鳥はとにかく弱くて、モンスターを相手に戦って勝つどころか、普通の小動物にも勝てないくらい弱い生き物ってことで有名なんだって。


最弱のモンスターで例に挙げられるくらいなんだとか。


体内の魔石も小さ過ぎて、同じ大きさの野鳥の方が強いことまであるとかないとか。


なるほどねー。


(°△°)ぴょ〜


んん?


「ぴょ⁉︎(ちょっと待って!マルモ鳥ってモンスターだったの⁉︎)」


「え?うん、そうだよ」


あっさりとうなずくルナちゃんの頭の上の猫耳がピコピコしててラブリー♡


じゃなくて!


わたしからするとそっちの方が衝撃の事実なのですが!


…………。


新事実。


わたし、ただの小鳥じゃなくてモンスターでした。


神様!


モンスターに転生させるなんて一言も言ってなかったじゃないですか!


そりゃ弱過ぎて、たくさんいすぎて、ほとんど狙われないらしいけど!


ほぼ野鳥と変わらないらしいけど!


なんかこう……もう!


( *`△´)ぴょ!


…………。


それはそうと。


ルナちゃん。


わたし目の前でおっきなワーム倒したよね?


なんで改めて驚いてるのかな?


「えっと、あの時は、おっきな音がしたせいで、クラクラしちゃって…」


あー、そういえば。


ワームの聴覚を無効化するために、雄叫びをあげたんだっけ。


獣人て人よりも感覚が鋭いらしいし、それでビックリしてる間にわたしが倒しちゃった、と。


なるほど(°△°)!


おっきな音がしたし、気が付いたらワームは倒されてるし、なんか話の通じるマルモ鳥はいるし、なんやかんや一気に色々あってそのままスルーしちゃったわけね。


うん、しょうがない!

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