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第28話〜目覚めてすぐに危機一髪?

前回からだいぶ間が空いてしまいました…

…………。


朝。


わたしは息苦しさを感じて目が覚めた。


「ぴょぉ……(く、苦しい……なにごと⁉︎)」


もぞもぞ


姿勢を変えようとしたけど、身体が動かない。


暗くて周りの様子がよく分からない。


あったかくて柔らかい壁に包み込まれてるようなこの感じ。


_(:△」∠)_


なんとなくゆっくりと揺れているような?


「⁉︎」


寝起きのわたしの脳裏のうりに、ある可能性が浮かんだ。


もしかして蛇に丸呑みにされた⁉︎


コッコの里の師匠たちが言ってた。


おっきな蛇に丸呑みにされた時、全身をギチギチに包み込まれて、身動きが出来なかったって。


あの師匠がだよ?


自分の何十倍もデカくて重いワームだって倒しちゃう師匠が。


すぐに仲間に助けられたらしいけど、真っ暗な中あと少し遅かったら息ができなくなって死んでただろうって。


だから例え小さな蛇でも、気を付けろって言われてたんだった。


…………。


全身を全体的に押さえつけられると、大の大人でも身動きが取れなくなる。


これは前世で護身術体験をした時に知ったんだけど…


手足を身体にぴったりにつけて固定されると、まったく動けなくなるんだよね。


(>△<;)


簡単に破けるような紙テープとかでも、関節部分とか要所要所に何重かに巻かれると、それだけで身動き出来なくなる。


手足を振り回したり抵抗しようにも、勢いがつかないとまったく力が出せないんだってびっくりした。


よくドラマとかで誘拐犯が後ろ手に親指だけタイラップで留めてたり、逆に犯人が刺又さすまたで押さえつけられてたり。


ほんの一部分だけでも抑えられると出せる力は全力の何分の一にもなっちゃうんだから、生き物の身体って全身を使って動いてるんだって改めて感心しちゃったり。


あ、人のイメージだとちょっと分かりにくいかな?


ヒヨコのふれ合い広場とか行ったことある?


飼育員さんが持っているヒヨコは全然暴れてる様子はないけど、いざ手渡されると暴れ出しちゃってピョンって逃げられちゃうの。


小さい子とかだとよくあるよね。


飼育員さんが捕まえると途端に動かなくなるの。


子供の頃は「飼育員さんはヒヨコさんに懐かれてるんだな〜」なんて思ってたけど。


けどそれはうまく全身を包み込むように持ってるからで、ヒヨコからしたら逃げようにも、暴れようにも動けない状態だったわけで。


ある意味捕縛術ほばくじゅつ?みたいな感じ?


つまり全身を包み込まれてるとまったく動けません!


まさに今の状態はそんな感じ!


…………。


わたしの脳内に、前世で間違って再生してしまったヒナドリを蛇が丸呑みにされる動画が再生される。


(>△<;)


なんであんな動画が閲覧えつらん制限もなしに見れちゃうのかな!


可愛いヒナドリちゃんたちを見ていやされたかったのに、その日は1日ダウナーな気分になっちゃったじゃん!


って、そんなこと考えてる場合じゃなかった!


このままじゃ窒息ちっさく


って、息はできるね?


(°△°)


それに少しは明るい?


(°△°)


それに…


「……すぅ……すぅ……」


すぐ近くて小さな寝息が聞こえてきて、ようやくルナちゃんに抱かれながら眠ったのを思い出した。


「うにゅ……まーる……」


な、なんだぁ…


よかった、蛇じゃなくて…。


思わず長々と前世の記憶込みで走馬灯みたいな回想が頭をよぎってったよ。


わたしみたいな小鳥、寝てる間に丸呑みにされてたらなんの抵抗もできずに食べられちゃうとこだったよ。


にぎにぎ


Σ(°△°)ぴょ⁉︎


ちょ、つぶ、つぶれちゃう!


変形しちゃうよ⁉︎


ルナちゃんは夢でも見てるのかギュッと手を握りしめてにぎにぎを始めた。


わたしは生まれ変わって初めて、にぎにぎされるお人形さんの気持ちを知ったのだった。


うっ、中のものが…




良い子のみんな、小鳥はにぎにぎしちゃ、めっ!


鳥を抱く時は優しく、圧しないよう気を付けましょう。



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