第17話〜朝チュン、そしてモテ期到来
チュンチュン
『チュンチュン』
「ぴょ〜…」
(-△-)ふぁ〜…。
いい天気だぁ…。
小鳥のさえずりで目がさめるのってなんかいいよね〜。
これってなんか言い方があったような…。
朝チュン?
違ったかな。
『チュンチュン』
こういう時、意識してないと小鳥たちがなんて言ってるのか分からないんだよね。
よく考えてみたら人間だって国が違えば言葉が違うわけだし、鳥たち同士だって普通は言葉が通じないはずだよね?
神様がこの世界の言葉を分かるようにしてくれたからだって思ってたけど……。
異世界だし、魔法とかあるみたいだし、言葉とか伝えようって意思があれば互いに伝わるとか?
『チュンチュン(おらおらぁ!)』
「ぴょ⁉︎」
Σ(°△°)なんぞ⁉︎
『チュンチュン(ここは俺様の縄張りじゃあ!)』
『チュンチュン(いてまうぞこらぁ!)』
「ぴょ〜…(うわぁ…)」
そういえば朝鳥たちが鳴くのって縄張りを主張してるからだっけ…。
鳴き声だけなら可愛らしくて、爽やかな朝なのに…。
『チュンチュン(おらおらぁ!)』
ぶち壊しだよぉ!
(×△×)
…………。
さてと。
コッコの里を出てから今日でもう3日目。
結構歩いてきたと思うんだけど、中々森を抜けない。
まぁ鳥の歩幅じゃほとんど進んでないようなものだけどね。
走ればもっと移動できるけど、目的地のある急ぎ旅ってわけでもないからね〜。
荷物なんてブラッシング用の櫛を3本、布に包んで背負ってるだけだし。
食料は現地調達!
もふもふを見つけたらサーチ&モフリターイム!だよ!
異世界もふもふ王に、わたしはなる!
……あれ、なんか違う?
…………。
それにしてもこの森って生き物が多いなぁ。
ワームなんか1時間に一匹は出てくるし、狼とかイノシシとか、なんか人型の宇宙人みたいなのもいるし。
もしかしてゴブリンてやつかな?
ちょっと見た目がアレだし、臭いも酷いから基本的に見つけたら迂回してるんだけど。
たまに粗末な弓みたいので矢を射てくるんだよね。
さすがに人型の生き物を倒すのは無理だから逃げるようにしてるんだけど。
異世界だし、モンスターとか魔物って奴?
見たこともない生き物がたくさんいて、見てる分には面白いんだけどねー。
たまにモフモフの可愛らしい子も見かけるし。
モフろうとしたら食べられそうになったけど。
(°△°)
とりあえず木の上に登れば安全だから、寝るときはいいんだけどね?
勢いをつけて走ればかぎ爪のおかげで簡単に木を上ることができるし。
けど思ったより移動距離が伸びないのは生き物が多過ぎるからだと思うんだよね。
食物連鎖的にわたしって捕食される側だから、肉食の生き物たちに大人気!
みんなギラギラした目でこっちを見てくるんだから!
まったく、モテ過ぎるのも考えものよねー。
ぴょ〜。
嫌なモテ期もあったものですね笑




