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僕のステータス、平均値ですか?  作者: じゃむす
初めての異世界生活
7/23

07.初めての買い物

ふと目が覚めた。時計を見ると、朝の6時半。


どうやら俺はベッドで今日の予定を考えているうち眠ってしまったようだ。それにしてもとても気持ちいいベッドである。これは日本にも劣らないな。


トイレ兼洗面所に行き、朝の用意を済ませ食堂に向かう。ちょうど7時、朝食の時間が始まった。朝はまたメニューが違った。肉より野菜とかパンがメインらしい。とりあえずパンと野ウサギのサラダを頼んだ。今日も宿に泊まるので宿代を渡した。残額は1145エギアだ。


「これも美味いな!」


「ここの店、料理が美味しくて街の人にも人気なんだよ。」


そう言いながら若い男の子が食堂に入ってきた。


「でも昨日の夜は人が居なかったけど…」


「もっと早い時には人が居るよ。ところで自己紹介がまだだったね。僕はルカ、13歳だ。3階に泊まってるからお隣さんだよ。」


この世界の俺は15だから2歳年下なのか。


「俺はミ…フェアだ。よろしく、15歳だよ。ところで何でお隣さんだと…?」


「昨日なんか叫んでたでしょ?」


彼は少し笑いながらそう言う。聞かれてたんだ、てか聞こえてたのか…音量には気をつけないとな。


「あはは…聞こえてたんだね…」


「うん、まぁ」


そう言いながらルカはサラダを注文する。


「君は旅人?」


そう聞かれたから駆け出しの冒険者と答えておく。奇遇な事に彼もそうらしい。数日前にこの街について、明日ギルドでやるという講習会に参加するそうだ。


「へぇ〜、講習会なんてあるんだ。」


「もちろん、フェアも参加するでしょ?」


「うーん、参加した方が良いよね…」


「参加しないと冒険者になれないの知ってる?それともまさか登録済?」


「いや、まだギルドにすら行ってないんだ…」


「なるほどね!じゃあ明日、一緒に参加しようよ。時間は朝10時からだから9時半に食堂集合でいい?」


展開が早いぞ…これはどちらにしろ参加するんだから断る理由もない。


「おう。了解だ!明日はよろしくな。」


うん!!と彼は喜んで返事をする。とても嬉しそうだな〜。会話しているうちに二人共朝食を済ませたのでまず俺は服屋に向かう。ギルドは今日行っても無意味らしいし。敢えて服屋の場所は聞かずに観光も兼ねて大通りを歩く。昨日は気づかなかったけどこの道はハイ・ストリートって言うんだな。数分歩くと服のマークの看板が出ていた。ここだな。


「いらっしゃいませお客様。」


小太りな中年男性が出てきた。視線を感じる、なんだ…あぁ、パーカーに興味があるのかな。そう言えば飲み会の帰りに転生したのか、だからパーカーのままなのか。


「あの、服が欲しいんですけど。」


「もちろんでございます。ところでこちらの服はどちらで購入されたのですか?ここら辺のものではありませんね?」


「あぁ、僕は極東の島国の出でして、そこの若者の間で流行ってるんですよ。」


いつか聞かれると思ったけど、洋服店だとは思わなかったぞ…


「お若いのに凄いですね、極東からだなんて!!ではその服はこの国では売ってないのでしょうね…」


「多分この国では絶対に売ってないと思います。何せここから僕の国まではかなりの距離がありますし…」


「ならその服、売ってくれませんかね!そのお金から当店でお買い上げ頂いたご洋服の金額を差し引かせていただきます。」


「はぁ、別に構いませんよ。」


「では今お客様に似合う服を見繕って参りますので少々お待ちください。」


数分後、店主さんが戻ってきた。


「こちらでいかがでしょうか。お客様のように背の高い方ならこのようなローブも似合うと思いますが。あとはこちらの服はとても通気性の良い素材を使っておりまして…」


などなど服の説明をしていく。出されたのは黒いベストの丈が伸びたようなローブ、通気性のいいらしい服、そしてジーンズのような色をしたズボンが出てきた。試着を勧められたので試着してみるとピッタリだ。動きやすいし問題ないな。だけどなにか物足りない、そうか、武器をしまうことの出来るベルト、ソードベルトのようなものが欲しい。


「あと、ソードベルトってここで売ってますか?」


「あぁ、残念ながらそちらは剣がないとサイズ調整などの影響で販売できまぬな…申し訳ないです。」


「なら大丈夫です。」


とりあえず服を買って、着替えの服と部屋着も探しておこう。それと収納するためのカバンだな。


数分かけて部屋着と下着の着替え等を購入する。そしてパーカーを差し出す。


「これは…素材が素晴らしく紐を引っ張るときつく締まるなどと技術面でも、デザインでも素晴らしいですな…5000エギア差し出しましょう!」


「それはどうも、この服はいくらになりますか?」


「こちらは合わせて3200エギアになりますので1800エギアお渡ししますね。何か硬貨の指定はありますか?」


「じゃあ500を銀貨で300を銅貨でお願いします。」


「かしこまりました。」


1800エギアを受け取り、服を持って宿に帰る。一旦荷物を置いたらあとはカバンと武器を探しに行こうかな。


残額:2945エギア






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