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僕のステータス、平均値ですか?  作者: じゃむす
冒険者編
18/23

18.儲けと魔法

昨日は初めての依頼の疲れで寝てしまった。メニューの討伐履歴は開放されただろうか。久しぶりにメニューを開く。


(ん、プロフにステータスが付いてる。MPが570(3)と?(3)ってなんだろう…HPは850かぁ。まぁ普通なほうなのかな。で、討伐履歴…あー、野ウサギ2匹か。ルカがトドメを指したやつはカウントされないのかな…ん、アシスト欄…?こんなのあったのか、どれどれ…あ、3匹。トドメ指してなくても討伐に貢献したらここに出てくるのな。)


今日は商会に行って野ウサギを売ってから魔法の練習。街でぶっぱなすのはヤバそうだし、草原でやるか。


朝食をとり、ルカの部屋をノックするとルカが出てきた。


「準備できた?」


「おう。」


「じゃあ行こうか。僕さ、家が商会やってて取引とか色々見てきてるから任せてくれる?」


「お、おう。それは問題ないけど。」


「ありがと。」


ルカは家が商会なのか。商会自体よくわからないけど問屋とかそういうものでいいのかな、認識としては。


「さて、着いたよ。ゲシャフト商会。」


「ここかぁ、ルカ、任せたぞ。」


「ごめんくださーいっ!!」


ルカがそう言うと門が開き、警備と思われる人が出てきた。


「依頼を受けさせていただいたので取引に来ました。」


ルカがそう説明すると警備が「こっちだ」と言い俺達を会長が居る部屋に連れていった。ちなみに野ウサギは俺のトランクに入っている。


「君たちが野ウサギの依頼を受けた冒険者たちか。」


「えぇ、そうです。」


ルカは俺に1匹出すように言うと話を続ける。


「まずはコチラ、1発です。」


「顔に傷がついておるな、15エギア。」


「それは無いでしょう。本体には傷がないのです。依頼書には最低15と書いてありましたし、もう少し出せませんかね?」


「ふん、小僧の癖にやりおるな。17だ。」


「20はどうですかね。」


ルカ、意外と大人しいのにグイグイ行くな。でも会長が圧されてる、これならワンチャンありだな。


「真ん中を取ろうじゃないか、18だ。」


「分かりました、次の品に移りましょう。」


俺はまた1匹を取り出した。


「顔に傷がない代わりに腹に1発入ってます。」


「うむ、16だな。」


「顔に傷がない代わりに心臓を1突きですよ、顔に返り血すらない。商品価値は十分にありますが。」


「お主の言うことには一理ある。20だ。」


「良いでしょう。次の品は首がないので定価で構いません。その次は耳が片方なく、首に傷がついてます。」


「ならば15だ。」


「最後の品は窒息死させた、傷一つないものです。」


「ほう、素晴らしいな。しかも大きいじゃないか。20出そうじゃないか。」


「傷一つないのに大きいんですよ?25はダメですか?」


「お主の事は気に入ったからな、今回だけは負けてやろうじゃないか。」


そう言って会長が笑う。


「私はゲシャフト商会の会長、ルフト・ゲシャフトだ。これからも家を頼むぞ?」


「良いでしょう、僕はルカ・ウンターです。機会があればまたお会いしましょう。」


そう言ってルカは93エギアを受け取る。いやぁ、やるなぁ。+18エギアか。


「奇数かぁ、分け前は…」


「俺が46、ルカは47だ。それでいいぞ。」


「わかった。」


いやぁ、お金が入ると嬉しいなぁ。


「俺さ、最近魔法習ったから練習しに行ってくるわ。」


「フェアって魔法使えるんだね!すごい!」


「まぁ、威力がどれ位かは分からないけどなぁ〜」


そうだ。威力は分からない。もしかすると水を作る魔法を唱えたら水滴が落ちるだけかもしれない。そしたら超恥ずかしいな。


「とりあえず練習してくる!」


「う、うん。」


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


とりあえずは簡単な呪文からかな。指先に魔力を少し送る感覚で呪文を唱える。


我が言葉に答えろ(アントワメヴォルト)!!火よ来れ(フォヤ)!!」


指先に熱を感じるが火は現れない。ならほかの呪文を…


我が言葉に答えろ(ベオンモンウォード)!!水よ来れ(ヴァテァール)


指先の熱が冷えた感じがするな。何故だぁぁ!!


我が言葉に答えろ(フレガモフォカル)!!風よ来れ(ガオス)!!」


指先が震える感じがするだけじゃん!!なんなのさこの間の魔法適性は!!


我が言葉に答えろ(スヴァパミッオルド)!!土よ来れ(ヨルド)!!」


うわぁぁもうっ!!何でだよ!!


我が言葉に答えろ(レポアマパロール)!!光よ来れ(ルミエール)!!」


「うがっ…!?」


まっぶっしぇぇっ!!眩しいっ…カメラのフラッシュを10個以上一気にたかれたかのような眩しさだけど成功したぞ…あとは闇魔法。試してみる価値はありそうだな。


我が言葉に答えろ(オチャナマスロヴォ)!!闇よ来れ(テムノタ)!!」


その瞬間俺の周りの全ての光が霧のようなもの遮断された。真っ暗見えないけど感覚はつかめる。暗闇の中に何かがいれば場所を教えてくれるだろう。俺が(戻れ)と思うと光が戻ってきた。


「なんで光と闇だけ使えるんだ…ほかの適性は?…今度聞くかぁ…」


俺は少し残念に思いながら宿に帰った。その後は普段通りの生活。夕飯を頂いて、風呂に入り、明日の予定を考えて寝る。明日はなんの依頼を受けようかな〜とか想像したりする。冒険者生活、意外と悪くないかな。



俺は今、この世界に馴染もうとしている。

感想、アドバイス、評価などお待ちしておりますm(*_ _)m

(9月4日ルビのミスを直しました。)

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