16.体質
僕のステータス、平均値ですか?
エアは死者の間(最初に勇貴が飛ばされた部屋)で微笑んでいた。
「まさかここまで早く魔法を習得したかったとは…ステータスの話を聞いて少しは躊躇するかと思ったんですけどね…ちょっと、話しかける価値はありそうですね。」
──────────
「全属性適性…こんなの…」
俺はどうやら全属性に適性があるそうだ…どうやら驚くほどの事らしい。
「うわっ、眩しっ!!」
急に光が放たれ、目が眩む。その瞬間、世界から色が消え、司祭さん達は動かなくなってしまった。
「ええっ、これ…」
「お久しぶりですね、水神さん。」
「この声はっ!?干渉してこないはずじゃ…」
「干渉する気はまだなかったんですけどね…ちょっとステータスを盛ったのがバレたので。」
「ありなんですか?このステータス。」
「一応、勇者級の冒険者で過去にこれと同等のステータスを持っていた人はいますし。」
「はぁ…でもなんであの時嘘を?」
──────────第2話にて。
「どうするかはあなた次第です。別にステータスがとびきり良いわけでもないですから。」
──────────
「まぁあなたに自信過剰になって欲しくなかったのと、あなたは少し特殊だからです。元々この世界の人間ではないので、この世界と過剰反応を起こして濃い魔力、それも神のような、が生成されているのです。あなた自身のマナは少なくても質のいい物なので早々つきません。」
「はぁ。そうですか。」
「とりあえず私の出番はここまで。」
エアがそういった途端、世界に色が戻った。
「あの、魔法はどうやって発動するんですか?」
「指先や、発動させる箇所に魔力を込めて呪文を唱えるんですよ。」
「呪文はどこで知るのですか?」
「古文書などに記されています。良かったら今、複数覚えていきませんか。」
「いいんですか!?」
「はい、この本を読んでください。くれぐれも室内では魔法を使わないでくださいね、危険なので。」
「わ、わかりました。」
俺、特別な体質なのか…とりあえず、日が暮れるまで魔法を出来るだけ覚える事にした。
いつもありがとうございます。
マストドンのpawooを始めてみました。@Plajamです。
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