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月明かりの戦士と雪の楽士

静寂の雪原が美しい月明かりに照らされて、明け方よりも明るく見える夜がある


これは月明かりに宿りし戦士と雪の楽士の静かなる短い逢瀬の時を皆に報せているのだという


普段は自由奔放と言われている北風たちも、この時ばかりは馬に蹴られる前に……と椿(妻)のもとへ退散する


冬のさえざえとした月光に宿りし戦士たちは、静寂の中を照らされ輝く純白の楽士のもとへ一直線に降りてくる


風の粗忽者に乱暴されてはいないかと心配する戦士に、何時も雪の楽士は苦笑を浮かべながら楽を爪弾く


冷たい空気に(つる)が振るえ、奏でられるは雪原の月に焦がれる恋の歌



風の残した(そら)への(きざはし)

昇れど届かぬ想い胸に(いだ)

焦がれる想い結晶となり降り積もる

今宵の新雪 貴方に捧ぐ



雪の奏でる楽の音色は短い逢瀬を嘆く戦士の心を癒す

北風と椿たちも、今宵は静かな宴に酔いしれ過ごす

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