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私小説

制限時間:15分 文字数:454字

紅森がらすはある事業所の職員である。

今日は台風なので客も少ないかと思ったが消滅してしまい、彼女はいささか落胆していた。

朝の湯沸しやニュースチェックを終えて一息つこうとした所へさっそく客が訪れた。

まだ電気もつかない頃に入ってくるなんて、せっかちなご老人か忙しそうな社会人くらいだが、

その客は品のありそうな女性であった。

「あのー、三人称でー、最後が小説トレーニングな小説ってありませんか」

「は、はい」

紅森は棚をごそごそ探して粉末とスプレーと真っ白なノートをカウンターに置いた。

ノートのページを開き、数秒思い悩んで粉末をふりかけると、粉末は虹色に輝いた。

「まあ綺麗」

女性はうっとりとしたが紅森は作業が苦手なのか苦笑いしてスプレーを吹きかけるだけだった。

虹色の粉末は真っ黒の文字列となって、ノートに付着した。

「三人称は、苦手なんですが……」

そう言い訳がましく口ごもった紅森がらすだったが、女性は気にせず小説を読んでくれた。

その内容を書き記したものが今回の即興トレーニングの小説になります。

お題:ラストは小説トレーニング 必須要素:三人称

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