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晩餐
制限時間:15分 文字数:334字
窓に一つだけ明かりが灯っていて、食器の擦れる音と、笑い声が漏れ聞こえる。
通りがかった独り身の老人はその明かりに引き寄せられるように近づいた。
自分の人生とは程遠い世界。一つ道を違えればたどり着けていたかもしれない世界。
マッチ売りの少女が垣間見たような幻覚を、最期に見たかった。
老人は窓をそっと覗き見る。
「!?」
息を呑んだ。席に座っているのは服を着た骸骨たちであった。
老人は目を擦ってもう一度部屋を見渡した。
テーブルの上の七面鳥が蠢き、骸骨たちの四肢の上を這いずり回った。
デコレーションケーキが背の低い骸骨の眼窩を嘗め回すかのようにクリームを落としていく。
「タノシイネ」
「ウン」
ご馳走が人間たちを食べていた。
やがて、骨も崩れ落ちて何もなくなった。
お題:謎の団欒




