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ナスビ

制限時間:15分 文字数:362字

「今晩のごはん何がいい?」という私の質問に

猫は「ナスビだにゃ」と答えた。

猫だからやっぱり語尾にニャとつけるのね、と納得しつつ聞く。

「お茄子がいいの?」

猫は毛玉を吐く時よりも、ゆっくりとおとなしく咳をした。

「ダスビダーニャ、ロシア語でありがとうって意味だよ」

「あああ、そうなのね」

勘違いだった。

それにしても猫は言葉を得てから賢そうな言動をするので私は少し恥ずかしい気分になった。

今までぬいぐるみのように可愛がっていたのに、心が分かるようになったらこんな思いばっかり…。

私が黙っていると猫は呟いた。

「バクラジャーン、がいい、にゃ」

「それは?」

「ニャスビって意味だにゃ」

「……やっぱりお茄子がいいのね」

私が確認すると猫はミャーと鳴き声をあげて欠伸をして丸くなった。

なんだか、お茄子のような形だった。

お題:何かの心 必須要素:ロシア語

ダスビダーニャはありがとうではなくてさようならでした。しまった……

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