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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

デスゲームに閉じ込められたのに、リスポーンできた

作者: koba

俺はVRMMOに魔王に閉じ込められ、死んだはずだ。なのに、俺は最初の街の広場に居る。

今、とても混乱している。なぜなら、VRゲームに閉じ込められたら大体の場合はゲーム内で死ぬと現実でも死ぬはずだ。なぜこうなったのかを思い出すために少し前を思い出す。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

俺は、世界初のVRMMOをしたくて、VRヘッドギアのセットとソフトを買った。

よくオンライン小説を読んでいて、かなり憧れていたからだ。そんなソフトが有るのに遊ばない理由がない。家に帰ったらすぐにログインする。



初期設定やいろんなことに同意したらゲームの世界に入れた。

想像していた何倍も現実に近く、ここがゲームなのかを疑った。

それからしばらく遊び、まあまあ強くなった。


しかし、楽しいことは続かない。

突然街に魔王が出てきて、プレイヤーたちにこう言った。


『このゲームを乗っ取らせてもらった。お前らは、ログアウトできなくなっているはずだ。』


ウィンドウを急いで確認すると、ログアウトのボタンが無くなっていた。

続けて魔王はこう言った。


『ログアウトしたければ、俺を倒して城にあるゲートをくぐれ。つまり、俺を倒せばログアウトさせてやる。あと外からの救援が来ないように時間を最大まで加速させておいた。』


俺は、オンライン小説でよく見るVRゲームに閉じ込められるやつだと思った。

つまり、ログアウトできなくなっていて、時間が加速されているから自分で脱出するしかないやつだ。

その小説でいちばん大事なのが、「ゲーム内で死ぬと現実でも死ぬ」ことだ。たぶんこのゲームでもそうなっているだろう。


『脱出したければしっかりパーティーを整えて魔王城に来ることだな。』


そう言って魔王は消えた。

たしかに、ソロで攻略は無理な気がする。でも、ゲーム内で一生を過ごしたいわけじゃない。

そう思った俺はパーティーを募集しているやつのところに行った。

俺の職業は前衛のため、結構すぐに入れてもらえた。前衛の人は死ぬ確率が高いので、ゲームに定住して安全に生活しようとしているらしい。


そして、俺はすぐにパーティーの人たちと仲良くなり、チームワークで最前線を進んでいた。

しかし、魔王城に近づいてくると強い魔物が増えて、かなり苦戦するようになってきた。

そしてある時、


原初の魔狼(オリジンウルフ)に遭遇しました」


このゲーム最強ランクのモンスターの原初系モンスターに遭遇してしまった。

当然勝てるわけもなく、そこで俺は死んだ。今頃仲間は何をしているのだろうか。

そのまま進んで魔王を倒し、現実に戻ってくれていたら嬉しい。


俺はひとまず、これからどうするか考えた。

現実に戻りたいが、あんなやつが居るなら脱出できるわけがない。

装備を強化しようにも、今装備しているのが現時点で最強の装備だ。これ以上強くするにはそれこそ原初系の素材が必要になる。それは無理だ。

レベルはとっくにカンストまで行っている。


つまり、詰んだ。これ以上強くなれず、何人もの俺と同じような強さの仲間と戦っても魔王より弱いボスに勝てない。もう、諦めてゆっくり安全なスローライフでもしたほうがいい気がしてきた。

せっかく魔法やスキルもあって、空気もきれいなんだから現実よりゆっくりできる。


しかし、現実の俺がどうなっているのか気になる。

そもそも、ゲームだから寿命とかないし、時間が超加速されてるから現実での寿命もめっちゃ遠い。

スローライフをしようものなら何世紀、何百世紀の間ゆっくりしなければいけないんだ。


脱出するのが無理で、寿命もいつ来るのかわからない。何か現実のゲームが遊べたりするわけでもなく、死んだらリスポーンする。文明もそこまで発展しておらず、カジノなどもない。

完全に詰んだ。もうどうしたらいいのか。


これ以上考えてもどうにもならないので仲間のリスポーンを待つ。


「......」

「.........」

「..................」


いつまで経ってもリスポーンしてこない。仲間の1人も。

もしかして生き残るためにコソコソと隠れているのだろうか。

たぶんあいつらはまだ死んだら現実でも死ぬと思いこんでいる。


もう諦めていいアイディアとかすごい武器とかを思いつくまで町外れの家でゆっくり暮らそう。

そうするしかない。何もせずに金だけがなくなるのは嫌だ。

一番いいのは運営がこの状況にいち早く気づいてもとに戻してくれることだ。


そのために、家を買おうと思う。最前線の魔物の素材を売った金があれば買えるはずだ。


「一人で住むのにちょうど良い家をください。」

「こちらの家はどうですか?広さも値段もちょうど良いですよ。」

「これにします。これで足りますか?」

「はい。余った分をお返しします。権利書を渡しますね。」

「ありがとうございます。」


結構すぐに買えた。値段もそこまで高くないし。

ここならゆっくりできそうだ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

しばらくゆっくりしたのだが、現実ではゲームをしたりオンライン小説を読んだりしていた俺からすると、かなり暇だ。何かをしたい。

そうだ!パソコンでも作ろう。それさえあればゲームを作ったり小説を書いたりできるはずだ。

現実ではエンジニアをしていたから作れる気がする。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ついにできた。ミスリルやらオリハルコンやらアダマンタイトやらヒヒイロカネやらを使ったが、できた。

なんと、電波を受信するのを作ったら、現実のネットに接続できた。

そして、懐かしいオンライン小説やパソコンでできるゲームをプレイできた。流石にオンラインプレイはできないし小説の更新頻度がおかしいぐらい低くなってる。


しかし、暇つぶしのアイテムができたのは本当だ。

時間が無限のようにあるこのゲームだったら現実では時間がなくてできなかったあれやこれやができるはずだ。まずはオンライ小説サイトに投稿されてる作品を全制覇だ!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


やっぱりパソコンがあるといつまでも飽きない。

ゲーム内だから目が悪くなったり疲れたりしないし。

材料はまだまだあるから何個か作っちゃおう。


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作ったパソコンを結構高めに売ったのに、すごい勢いで売れた。街でゆっくり過ごしてる人からしたら最高の暇つぶしアイテムだからね。そういえばパソコン以外にも作れるのだろうか。

ネットも見れるしなにか作ってみよう


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できてしまった。ネットに書いてあった「VRヘッドギア、分解してみた」という記事を見ながら作っていたら、VRヘッドギアが本当にできた。何なら他のサイトを見ながら高速インターネットやスーパーコンピューターも作れた。現実の再現度が高すぎる。


これだけのものがあったらVRゲームを作れる気がする。

データを作って試してみよう。


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できた!大体地球と同じくらいのサイズで現実と同じようなモーション、スキルや魔法などのファンタジー要素の揃った超大作!VRヘッドギアも量産してたらスキルに複製が出てきたからすごい大量にある。材料は金で買った。


これを売れば更に資金を手に入れられるはず。試しにプレイしてみるか。

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