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「心を弄ぶ行為は許されざる悪行だと思われます」

(ありましたありました、ここが酒場ですね

 何ともまぁイメージ通りの酒場と言いますか・・・)


ウエスタンドアを構え、建物の看板には骨付き肉と樽に取っ手をつけたようなコップが描かれており

文字が全く読めなくても酒場ということは一目瞭然であった。


(しかし、この世界の文字は一文字も読むことができません

 いろいろ不便ではありますし多少は勉強すべきなのでしょうが・・・

 何故会話は一切の齟齬が無くできるのでしょうか?

 元居た世界でも小さな島国、その中にも様々な方言があるというのにも関わらずに

 一切の不自由なく完全な意思疎通ができる

 一文字すら何も認識できないという状況で、現実的に考えてあまりにおかしい気がするのですが)


様々な理由を考えては、どれも現実的ではないと打消し

それを10度程繰り返したところでAAAは考えるのをやめた。


(そもそも現実的ではないというならば、この状況自体が現実的なものではありませんね)


はぁ、とため息を一つ付いて気持ちを切り替え、ゆっくりとドアを押し開けた。

ギイギイとドアが行き来する音が徐々にゆっくりとなり、聞こえなくなるはずであったが

一歩中に足を踏み入れるとあちらこちらで喧騒が極まっており、そんな音は一瞬で聞こえなくなった。


(思っていたイメージとは違いましたが、そもそも酒場とはこういう場所ですよね)


先程とは違い意味でため息を一つ吐きつつ、ドアから見て最奥に有るカウンターに向かって一直線に足を進めた。


「あら、いらっしゃい。

 何をお飲みになられる?」


齢20後半と思われる、すらりとしたスタイルと少々厚めな化粧で少々露出の多いドレスを着た女性が

カウンター越しに妖艶な笑顔で声をかけてきた。


カウンターで物を頼み、支払し、受け取り席へ自分で持っていく。

現実世界でいうところのイングリッシュスタイルのようであった。

しかし今回注文したいものは飲食物ではない。


「実は旅の仲間を探したいと思いましてお伺いしたのですが。」


その言葉に女性は無表情でAAAの全身を一瞥する。

心臓の位置程の場所で視線が一瞬止まり、今度は視線を合わせて軽く口角を上げた。


「あぁ、なるほどねぇ。

 王様に認められた勇者サマってやつなのね。」


女性はカウンターに頬杖をついて、ニコニコとしながら話を続けた。


「仲間の斡旋とか、そういうことはやってないのよ。」

「え、そうなのですか?」

「そうそう、そもそもここはお酒と食べ物を提供するだけの場よ。」


そういって女性は胸元から煙草を取り出し、火をつけて大きく息を吸い込んだ。

ふぅーっと白い煙を明後日の方向に吐き出し、再び視線をAAAに戻して言葉を続ける。


「そもそも酒場はね、仕事を終えて疲れを癒しに人が集まる場所なのよ。

 そこで飲み、話し、色々な人と話す機会を作って人脈を広げるの。

 仕事を終えてここに来る人はそれこそ様々。

 日々人に雇われて様々な仕事をこなしている人もいれば、そんな人たちを使う偉い人、

 そんな人を守る屈強な人間や知識、魔法を使ってサポートする人。

 一攫千金を夢見て旅をする人もいれば魔物を倒してお金を稼ぐ人もいる。

 そんな人たちと自分で知り合って仲間にするものよ。」


そこまで言い終えると、彼女はまた大きく煙を吸い込み明後日の方向に煙を吐き出した。

この説明も何度目だろうかと言わんばかりに。


「成程、有り難うございます。

 しかしそう致しますと、魔王を倒しに行こうと言って付いてきてくれる人なんて

 そう居らっしゃらなさそうですが・・・」


その質問にフフッと笑って煙を吐き出し、彼女は視線をAAAの胸元に合わせた。


「『それ』って王様から公認して貰ったって証でしょ?

 付いて行って無事魔王を倒しましたなんてことになれば、それだけで大きな名誉になるし

 数世代に渡っても生活に困るどころか裕福な暮らしが保証されるでしょうね。

 その見返りを求めて仲間を希望する人なんてゴロゴロいるわ。

 王様から公認をもらっているなら、そこら辺の自称勇者サマなんかよりもよっぽど

 そうなれる可能性は高いんだし。

 それに勇者サマっていうのは仲間の衣食住の管理もしなければいけないのよ。

 旅をして魔物を倒したり、宝物を手に入れて売ったお金でそれをやらなければならない。

 ある意味会社員と社長さんみたいなものよ。」


そう言うと彼女はカラカラと笑って煙草を灰皿に押し付けた。


「じゃあ頑張ってね、未来の勇者サマ。

 あとそこの階段上がって左の部屋が私の部屋。

 中に簡単な武器と防具があるから持って行っていいわよ。

 頑張ってね。」


そう言ってAAAにウインクをした後、彼女はカウンターの下から四杯の酒が注がれたコップを出した。


「これで最大で4人とはお話できるでしょう?

 料金は『勇者サマ行為』という扱いで王様に請求しておくから。」


トレイにそれらを置き、彼女はまたねと言うと店の奥に向かって行った。


(相変わらず一つの質問で全ての回答が返ってきますね

 回答どころか道筋を立てる道具まで貰いましたけど・・・

 王様やあのぼったくり商店人だけでなく、この世界の人達はやはり皆こうなのでしょうか

 まぁ今回の場合、将来的に私が魔王を倒せればお店の利益にも繋がるでしょうけど)


トレイを手に取り、店内をぐるっと見回してみた。

老若男女、様々な人たちがごった返している。


(この中から誰を仲間にするかを見極めて声をかける必要があります

 チャンスは最大で4回

 とは言え、お酒を買って声をかければ良いだけの話ではありますけれども

 折角のご厚意で頂いた物ですし取り合えずはこれでどうにかしたいところですね)


さて誰にしようかと迷っていたところ、大きな斧を背中に担いだ男性が声をかけてきた。


「おぉ兄さん!

 一人でそんなにお酒を持ってまぁ、相当な酒豪だね!」


身長も高く筋骨隆々、体躯に恵まれたその男性が持つ酒のコップはAAAが持つものと同じはずであるが

子供用のコップに見えてしまうほどであった。


「いえ、私は飲まないのですけれどもね。

 人から色々なお話を聞きたいなと思って用意したものでして・・・

 宜しければ一杯お飲みになられますか?」


その言葉に男性は大きく笑い、コップをトレイから一つ取った。


「おぉおぉ、こりゃ有り難い!

 話だけでいいのかい?

 気前がいいねぇ、なんだって聞いてくれ!」


そう言うと男性は元々持っていたコップの酒を一息で飲み干した。


(両手にお酒のコップ・・・

 失礼ながらなかなか滑稽な絵面ではありますが、気持ちの良い方ですね)


大喜びの男性が飲み干すのを確認し、AAAは口を開いた。


「実はですね、私こういうものでして。」


左胸のあたりを指差し、彼の視線を証に持っていかせた。


「魔王を倒す旅に出なければならないのですが、できればお仲間が欲しいなと。

 貴方のように大変屈強で気持ちの良い性格の方が居て下さるなら、助かるなと思いまして。」


目を細めて証を確認した後、彼は先ほどより更に大きく笑った。


「はっはっはぁ!

 勇者様だったのかい!?

 こりゃいいねぇ、王様公認なら食いっぱぐれもねぇだろうし、俺様の力も生かせるってもんだ!

 自慢じゃねえが、力だけには自信があってな!

 日々用心棒的なことをして暮らしてたがこりゃあいい!」


両こめかみのあたりを手で覆いつつ、天を見上げて男は大笑いをした。


「まぁ、力はいいけどその分オレはバカでな・・・」


今度は手を口元に持って行きつつ、ひそひそと話しを続けた。


(何ともこう分かり易い方といいますか、勘定豊かで忙しない方ですね)


「だからこそ、勇者様がきっちりどうすればいいか導いてくれよ!

 そうしたらきっと上手く行くはずだ!

 そうして俺は力をつけていき、この世界で一番の力自慢になる!

 打たれ強さも自信があるからな、壁として皆を守りきってみせるぜ!

 あらゆる攻撃を跳ね返し、あらゆる敵を粉砕し、名実ともに世界最強の戦士になって



 そして裏切る!」


「はい?」


彼は良い笑顔で天に向かい、信じられない一言を発した。


「え、最後裏切るんですか?」

「おうよ!」

「何故です?」


「そりゃお前、そこまで強くなったら魔王軍からも引き抜きとか来るわけよ。

 魔物以上に強いんだから。

 んで魔界のすんげぇ武具とか、すんげぇ地位とか、大量の金くれるってなるわな。

 んで、裏切る。」

「裏切る?」

「裏切る!

 そりゃもう絶対!!」

「分かりました、結構です・・・

 今後の益々のご発展をお祈り申し上げます。」


そう伝え、AAAは力無くうなだれた。


(いやね、正直で良いことですよ

 良いことですけど、何故それで大丈夫だと思われたのでしょうか)


えー、という不満げな表情の男性に背を向けAAAは再び歩き出した。

それもほんの数歩、再び声をかけられた。


「おやおや、あちらの方は『勇者様』のお眼鏡には適わなかったようですね。」


声の方向に目をやると、そこにはまるで女性のように美しい顔立ちと

凛とした雰囲気を併せ持つ男性が立っていた。


「すみません、あの男が余りに大きな声でしたので。

 盗み聞きするつもりはなかったのですが、耳に入ってしまいましてね。」


やれやれといった表情でその男性は肩をすくめてみせた。


「あぁ、これはどうも。

 ご迷惑をお掛け致しまして申し訳ございません。

 お詫びにと言ってななんですが、お飲みになりますか?」


そう言ってAAAは目線をコップに落とした。

ニコリと笑顔を見せると男性はトレイからコップを取り、一口飲んで話をし始めた。


「有り難うございます、勇者様からのお飲み物、確かに頂戴致しました。」

「いえいえ、そんな御大層なモノでもないのですが・・・

 時に、どういったご用件で?」


その言葉を待ってましたと言わんばかりに、男性は仰らしく両手を広げて話し始めた。


「率直に申しましょう、私を仲間に加えませんか?」

「ほほぅ?」

「私はこの国の人間ではなく、旅を続けている魔法使いです。

 私の出身国はここよりも魔物が強く、戦闘面で言えば当面は向かう所敵無しです。」

「これはかなり興味深い。」

「また、旅を続けてきたこともありますので冒険に関しての知識も豊富。 

 必ずやお力になれるでしょう。

 その間、私もさらに魔法を磨き続けると共に自身の向上を図ります。

 より強くなり、最終的には魔法使いとしての極致に至った後に


裏切ります。」


「お帰り下さい。」


(豊富な知識が有る事と頭が良い事は結び付かない、ということをすっかり失念しておりました

 しかしもう、本当にロクな人が・・・逆に自分から声をかけに行かないといけませんね

 わざわざ声をかけてくるという事は、売り込みにいかないといけない人物ということですし

 ここはもう自分の直感を信じていくしかありません・・・)


そう思い、AAAは一人壁際で椅子に座る、どう見ても表家業の人間ではない人間に声をかけることにした。

目の前にコップをトンと置くと、男性は気怠そうにAAAを見上げた。


「突然申し訳ございません、こちらをプレゼントさせて頂きますので

 一つだけ質問にお答え願えないでしょうか?」

「あー・・・?

 ・・・あぁ」

態度と同じく、声も気怠そうに頷いた男性はコップを手に取り口に運んだ。


「裏切りますか?」

「裏切ります。」

「有り難うございました。」


最後の一杯の酒の乗ったトレイを持ち、AAAはその席に背を向けたのだった。


(この世界裏切り者しかいない!

 ・・・いやいや、私の人を見る目が明らかに曇っていただけで

 いっそどう考えてもダメだろうという方のが大丈夫であろうと、逆に張りすぎたのがダメでしたね)


残るコップは一つ、それを見て大きなため息が出てしまう。

どうしようかと呆然としている最中、三度AAAは声をかけられた。


「あの・・・すみません、突然。

 勇者様、宜しければ私をお仲間に加えて頂けませんか?」


どんよりとした目で声のほうに顔を向けると、そこには人形のように可愛らしくも美しさを併せ持ち

知性を品性を兼ね備えながらも、成人を迎えたばかりであろうあどけなさが残る女性がいた。


「実は、お店に入ってこられた時に胸元の証が見えまして・・・

 それからずっと目で追っていたのですが、今がもう最後のチャンスなのかなって思って。」


少々おどおどとしながらも、目はこちらをしっかりと見据えて話しかけてくる。

何はともあれ、一番最初に確認しなければいけない事はただ一つ。

どうせ同じ回答だろうと思いながらもAAAは問いを投げかけた。


「裏切りますか?」

「裏切りません!」


その回答にAAAの瞳に光が戻った。


(もしこの世界が、本当に誰も嘘偽りを吐かないのであれば・・・)


大きな希望を抱いたAAAは彼女の言葉に耳を傾けることにした。


「私はまだまだ魔法使いとしては未熟で、でも基本的なものは全て身に着けております。

 私の両親は魔物に殺されました。

 凄く悲しい思いをしましたが、だからこそ同じ思いをさせる人が生まれてはいけない

 そう思って修行に励んできました。

 いずれは全ての人が魔物の恐怖に怯えることなく、笑って過ごせる世界が作りたい・・・

 それが私の願いです。

 だから、だから勇者様・・・

 ご一緒させていただけませんか?」


両親のことを思い出したのか、彼女の両目はうっすらと涙が浮かんでいる。

この決意と想いは強く、そして真実なのであろう。

そんな彼女を見てAAAは最後のコップを手に取り、彼女に渡した。


「お話しを頂き有り難うございます、大変嬉しい申し出です。

 ですが、魔王を倒すというのは並大抵のことではありません。

 沢山の危機に見舞われますし、人もいないような世界を旅する必要があるかもしれません。

 それでもついてきますか?」


その問いに彼女は一呼吸間を置き、力強く答えた。


「大丈夫です!

 冒険を重ねて私は今よりも魔法をもっと磨いて見せます。

 攻撃も回復も、どちらもできますし決して足手まといにはなりません。

 勇者様と共に歩み、切磋琢磨し、沢山の思い出を作って、誰一人存在しない世界に行ったとしても

 勇者様が居ればきっと寂しくありません。

 そうしてお互いがお互いを大事に思えるようになって、きっとお互いが居ればそれだけで大丈夫な

 関係になれると思います。」


(こんな可愛い子との恋愛フラグが最初から立つというのですか・・・ッ!)


「私も勇者様もお互いを想い、かけがえのない存在となって

 その力で魔物達を打倒していきます。

 そして最後に・・・」


(最後に・・・ッ!?)


「私は魔王の攻撃から身を挺して勇者様を庇い、命を落とします。

 勇者様はその怒りで魔王を倒しますが、心に一生癒えることのない深い傷と孤独を刻まれるでしょう。」

「絶対一人旅で大丈夫です、有り難うございましたお疲れ様です!」


何か大事なものを失ったような、弄ばれたような悲しみを抱えつつ

AAAは酒場の二階にある武器と防具を手に入れ、足早にここを出て行ったのであった。


(本当に・・・本当に行っても何もなかった・・・

 王様の言う通りに・・・

 いえ、そうでもありません

 こうして武器防具が手に入ったのです

 それだけでも行く意味は確かにありました

 やはり全てが全て、王様の言う通りではない

 嘘偽りない世界なんて、そんな訳ありませんでしたね

 大方勇者行為の9割請求が来るから、それが嫌で酒場に近づけたくなかっただけでしょう)


なお、次の目的地のダンジョンで全く同じ装備品がすぐ手に入ることになることを

AAAはまだ知らなかった。

 

~本日の魔王様~


「魔王様、 質問が御座います。」

「早速だな」

「なんでも聞いて良いと申されましたので、遠慮なくお伺いし

 その知識を魔王軍の為に役立てたいと思っております故。」


玉座に座る魔王と跪く本部作戦司令官の00。

人並外れた才能を持つ彼の忠誠度を上げておきたいと企む魔王ではあるが、

いつ自分の答えられないような質問が来るのか、威厳あるその様子とは裏腹に

内心はドキドキとしていた。


「申せ。」


軽く放った一言ではあるが、この瞬間が一番緊張感を高める。

質問が飛んでくる前の一瞬の間、瞬時に回答を導き出さなければならず

失敗しては忠誠度どころか威厳も消え去るであろう事態への恐怖。

魔王は人間も勇者も恐れない。

一番恐れるのは自信への忠誠が失われる事態なのだ。


内心そんな事を考えているなどと露程にも思っていない00は、魔王からの許可に質問を投げかけた。


「有り難うございます。

 我々が人間を屠った際に、金の半分を回収しております。

 その半分は魔王軍の軍資金へと献上し、もう半分は屠った魔物への賞与と先般お伺いしました。」

「うむ。」

「ですが、これを全額持ち帰ると共に所持装備も全てはぎ取れば、我々の軍資金も賞与も増えると共に

 やる気の向上度も上昇、遺したもので人間たちがさらに強化を図ってくることもなくなるではないかと

 思われるのですが?」


質問を聞き終えた魔王はにやりと口角を上げた。

今日も答えることができる簡単な質問で良かった、と。

しかし00の目にはこう移った。

貴様はこの程度のことも知らぬのか、と。

若干背に冷たい何かを感じつつも、00は回答を待った。


「人間というものはな、死んだ者に執着するのだ。」

「執着?」

「そう、執着だ。

 そこに何か遺品が残っていれば、それを思い出とし大事にする。

 それを奉り悲しみ、嘆き、そうして自分を癒す。

 だがすべてを奪ったとしたらどうなる?

 奴らはそれを取り返そうと死に物狂いで追ってくるのだ。

 我々には理解できぬほどの力を発揮してな。

 だがしかし、これらを残すことでその力は我々に向くことはない。

 その執着に力が注がれるのだ。

 そうする事により我々もいらぬ被害を負う心配がないのだ。

 復讐に身を燃やす人間というのは、厄介なものでな。

 倒すことは問題ないとしても、被害が0とはいかぬモノよ。

 だからこそ気を逸らせるために半分だけにしているのだ」

「成程、自身の浅慮を深く恥じます。」

「良い、お主は記憶が無いのだ。

 軍の為にもなる、今後も何なりと申せ」


こうして魔王は再び口角を上げた。

きっと今日も忠誠度が上がったであろうという喜びと、無事質問に答えられたという安堵感で。


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