表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第3章 隠者ブラックウッド
86/187

05

「じじい」


「だからいわんこっちゃない。

 暗殺者ふぜいにわしは倒せんよ」

 目の前には長身の戦士。

 刀と言われる片刃の剣を抜く。

 この剣は細いがよく切れる。

 相手を殴るに近い剣より暗殺に向く。

 戦士は剣を一閃させる。

 それをわしは氷の盾で受け止める。

 この刀というのは、突くという攻撃をする。

 点の攻撃は防ぎにくい。

 だが、氷の盾ならどこにでも展開できる。


 なかなかの太刀筋だな。

 真面目に軍で自分を鍛えたらひとかどの戦士になれただろうに。

 暗殺に手を染めた戦士の剣は邪道。

 そして、そのような剣ではわしの魔法は斬れない。

 わしの氷とぶつかって、相手の剣は折れる。

 未熟者め。

 そのまま、わしは氷の刃を飛ばす。

 その刃に剣士は貫かれる。


 さて、あと一人か。

 わしは残った暗殺者を睨む。

 忍び装束の小柄な男。

 しかし、もう戦意を失っている。

 

 しかし、こうなったら逃げないとならないな。

 めんどくさいことだ。

 そのためには、こいつはここに足止めをしないとな。

 足を狙って風魔法をうつ。

 わしの魔法は正確に忍者のアキレス腱をとらえる。

 これでこいつは暗殺者を続けられないだろうな。


 わしは、ゆっくりと牢を出る。

 もちろん、警備の兵もいるだろう。

 すべて眠ってもらうしかないな。

 やれやれ、本当はもう少し隠密に脱出したかったんだけどな。

 派手にいこうか。

 こんなときには攻撃魔法という頭の悪い魔法が役に立つ。


 前方には鉄の扉。

 わしは爆裂魔法をうつ。

 簡単に扉は吹っ飛び、壁が崩れる。

 なにやら兵士たちが騒いでいる。

 そこにゆっくりと歩いていく。


「老師、戻ってください。

 さもないと、あなたを斬らねばなりません」

 一人の剣士がわしに向かってくる。

 まだ、わしに敬意をはらってくれるのか。

 しかし、そういうわけにはいかない。

 わしは風魔法で、目の前の剣士を吹き飛ばすのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ