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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第2章 S級冒険者炎王アッシュ
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 とにかくぼくの力くらいで倒そうと思ってはいけない。

 時間をかせぐのが目的。

 だから大技は必要ない。

 獄炎ではなく灯火という技を使う。

 これはほとんど魔力をつかわない。

 ただ、攻撃力も最弱だ。


 刀身が青い光を帯びる。

 それで、すばやい剣戟をくらわす。

 それも、急所ではない。

 とりあえず腕を狙う。

 うっとおしい攻撃をしていらいらさせる。

 これが作戦だ。


 ぼくの剣は青オーガの右手首をとらえる。

 たぶん、こんな攻撃が利くとは思っていない。

 ただのいやがらせだ。


 いらいらしたオーガの攻撃を避けまくる。

 それなら弱いぼくでも3分以上稼ぐことができるだろう。

 

 えっ?

 ぼくの剣戟でオーガの手首と斧が飛ぶ。

 まさかラッキーパンチみたいなの入っちゃった。

 そのまま、もう一方の腕も斬る。

 オーガの腕がまた宙を舞う。

 うそだろ?

 そのまま、踏み込んで首を斬る。

 オーガの巨体は倒れる。


 あれっ、大銀ネズミより簡単に倒せたぞ。

 これはビギナーズラックってやつ?

 ちょっとあっけにとられるぼくに、左右からオーガが襲い掛かる。

 あ、ちょっと油断してた。

 ぼくはこん棒を避け、飛び上がる。

 空から右のオーガに全体重をかけ剣を振り下ろす。

 オーガは脳天から真っ二つになる。


 まさか…

 今日の運勢の1位はおとめ座さんだったかな。

 めちゃくちゃついてる日なのかもしれない。


 そのまま回転してもう一方のオーガの胴を払う。

 オーガの上半身が落ちる。

 

 ぼくはライオネルさんを振り返る。

 ライオネルさんはぽかんと口をあけて放心状態だ。


「ライオネルさん。

 これからどうします」


「アッシュ。おまえ何者なんだ」

 ライオネルさんは気をとりなおして、ぼくに問いかけるのだった。

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