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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第2章 S級冒険者炎王アッシュ
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「クレイブさんたちがぼくたちを置いて」


「そうか。とにかく逃げろ」

 ぼくは新人冒険者を逃がす。

 D級のクレイブと違って、G級には戦う義務はない。

 逃げてもなんの罪にも問われない。

 それに比べてクレイブたちはペナルティがあるはずなんだけどな。

 こんなことをしているからC級からD級になったのかもしれない。


 別のオーガがこっちに向かってくる。

 ぼくはその前で剣を構える。

 ぼくの剣は炎をまとい始める。

 そう、ぼくの剣技だ。

 魔法剣と言ってもいい。

 ぼくは剣にいろいろな炎魔法をまとわせられる。

 ドラといっしょに剣の修行をしていて会得した技だ。


 炎をまとった剣身は本来の2倍くらいの長さになっている。

 ぼくの刀は普通サイズの両手剣だけど、大剣くらいのサイズになっている。

 その剣でオーガを袈裟切りにする。

 オーガの肩から脇に炎の刃が抜ける。

 そう、これは炎ではない。

 まるで溶岩、マグマ、だからほとんどのものを溶かしてしまう。

 オーガの骨肉も同じ。

 だから、ぼくはこの技に獄炎という名前をつけている。

 ぼくの目の前でオーガの上半身が落ちる。


 他のオーガの動きが一瞬止まる。

 簡単にぼくたちを蹂躙できると思ってたんだろう。

 そうはいかないよ。

 高位の冒険者ほど強くないが、ぼくたちだって少しは抵抗することができるのだ。森の中ではジャイアントベアーや黒オーガと戦ったこともある。それからドラゴンのアーサーとも模擬戦をやっていた。

 それに比べれば、いままで倒したオーガは手ごたえがない。

 まあ、中でも最弱の先兵だったんだろう。


「お前らとりあえず逃げろ」

「はい。すみません」

 やつらが警戒しているうちに新人冒険者を逃がす。

 新人冒険者は町のほうに逃げていく。

 これで、D級以上だけになった。


 つぎは、ライオネルさんのところだ。

 やっかいなオーガがいるみたいだ。

 だから、一度下がってもらって態勢を立て直す。

 まあ、ぼくたちレベルになにができるかわかんないけど、少し休んでもらうことができればいい。


「ミリア行くぜ」

「うん、アッシュ」

 ぼくたちは、戦場を走る。

 その間に前にいるオーガを何体か倒す。

 全然手ごたえがない。

 もしかしてドラの村の近くにいる一角ウサギより弱いのでは。

 たぶんこいつらの先兵だろう。

 ぼくたちはすぐにライオネルさんのところに到着するのだった.



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