表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第2章 S級冒険者炎王アッシュ
60/187

36

 門の前ではオーガと冒険者の戦いが続いている。

 オーガのほうはほとんど無傷。

 それに対し、冒険者は何人か倒されている。


 その中でライオネルさんが青オーガと戦っている。

 青オーガはこん棒ではなく手斧を持っている。

 普通では両手で使う斧を両手に持っている。

 それで、ライオネルさんに襲い掛かる。

 それなりに速い攻撃だ。

 ライオネルさんは大剣でそれを受け止める。


 互角の戦いだ。

 ライオネルさんは一度後ろに下がる。

 そして、後ろの剣士になにか伝える。

 それから、また突っ込んでいく。


 後ろの剣士はこっちに上ってくる。

 

「ライオネルさんから伝言だ。

 逃げろ!町に戻って、報告せよ。

 ここは持ちこたえることはできない。

 町を捨てて逃げろ。これは災厄だ。

 ギルドマスターに報告せよ。

 我々は時間を稼ぐ」


「アッシュ。戻るぞ」

 ガゼルさんはぼくに声をかける。

「えっ?」

 ぼくも戻るのか。

「全力で走るぞ。おれらの足で町のみんなを救う。

 一時でも早くギルドマスターに報告するんだ。

 これは重要な仕事だ」


 ぼくはミリアと目で会話する。

 そう、逃げるなんてごめんだ。

 ぼくたちは戦うためにここに来たんだ。


「ガゼルさん。ぼくたちは戦います。

 ガゼルさんは報告してください」


「バカ野郎。

 伝令も重要な仕事だ」


「ではガゼルさんが戻ってください。

 ぼくたちは、ライオネルさんを見捨てることはできません」


 ぼくとミリアはそういうと、見張り台から飛び降りる。

 

「だめだ。無駄死にするだけだ」

 ガゼルさんが叫ぶけど、もう振り返らない。

 ぼくたちはライオネルさんに向かって駆け出すのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ