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「それじゃあ。全部で金貨20枚で買い取らせてもらうわ」
金貨20枚、だいたい半年は暮らせる額だ。
とりあえずそれくらいあれば、冒険者としての身支度を整えることができる。
「文句はないわね。
冒険者の取った素材はここでしか売れないからね」
買取の人の表情からかなり買いたたかれているなって感じる。
でも、ぼくたちはもっと高位の魔物の素材も持っている。
クレイジーブルは道中の食料のために狩っただけだし。
シルバーウルフは偶然襲ってきたのを倒しただけだ。
それで、冒険者の支度ができるのならそれでいい。
「ええ、それでいいです」
「じゃあ、ここにサインして。
それにしてもあんたらついてるわね。
こんな素材を拾えるなんてね」
契約書にサインをする。
契約書にはいろいろ書いてある。
ぼくたちはもう文字も読めるようになっていた。
ぼくたちのあと村にはいろいろな人がやってきた。
魔導士、王族、商人、芸人。
その人たちから子供たちと一緒に字を学んだのだ。
この前みたいに騙されないように。
今回の契約書は一度売却したら取り消すことができないとか。
そんなことが書いてある。
まあいい。
ぼくは、契約書にサインをする。
おねえさんは、金庫から金貨を出してぼくたちに渡す。
それを遠目にみている冒険者たち。
そう、金貨20枚はかなりの大金だ。
たぶん、ぼくたちを騙そうとしているやつもいるんだろう。
だけど、もうぼくたちは騙されたりしない。
「また、素材があったらもってきて。
こんなすごい素材は拾えないだろうけどね」
「はい。またお願いします」
ぼくたちは、そう言ってカウンターを離れる。
つぎにクエストの確認だ。
掲示板の前に行く。
依頼の種類は大きく3つ。
採取と討伐、護衛だ。
難易度が高いほど、報酬もいい。
ただ、ぼくたちはGランクだ。
受けられる依頼も限られている。
それはむやみに冒険者が死んだりけがをしたりしないようにギルドが決めたルール。
とにかく、ぼくたちはランクをあげなければならない。
ぼくとミリアは受けられるだけのクエストの札を持って依頼受け付けカウンターに持っていくのだった。




