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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第2章 S級冒険者炎王アッシュ
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23

「これは…

 あんたたちが倒したの?」

 疑うような目で買取屋のおねえさんはぼくたちを見る。


「ええ、いちおう」

 クレイジーブルってどのランクだったっけ。

 身体は大きいけど、そんなに強くないし。

 突撃だけを食らわなかったら大丈夫なんだけど。

 だからFランクくらいと思っていたんだが。

 もしかしてEランクくらいあったかな。


「でも、きみらGランクだよね。

 クレイジーブルはCランクだ。

 それもパーティでかかってやっと倒せるってレベル。

 2人だったらAランク程度の実力がいるのよ」


「はあ」


「どこで拾ってきたの?

 もしくは盗んできたんじゃないでしょうね」


「じゃあ、シルバーウルフは…」


「Bランクだね。

 こいつが町の近くに現れたら討伐依頼をだすの。

 どこにいたの」


 なんかめんどくさそうな話になってきた。

 ミリアと目をあわせて、適当な嘘でごまかすこととする。


「ぼくたちは2年前、森で迷って、今日やっとここに帰ってこれたんです。

 かなり、森の深いところまで行ってしまったんですが、そこで拾ってきました」


「そうでしょう。

 こんな魔物は深淵の森の奥にしかいないわ。

 わたしも見るのは初めてなの」


「でも、盗んだのではありません」


「そうね。今、ここにはC級冒険者しかいないわ。

 たぶん、彼らではクレイジーブルは狩れないでしょうね」


「それじゃあ、買い取ってもらえますか」

 とにかく、お金を手に入れるのが先決。

 べつに強さを見せる必要はない。


「これだけの素材…

 すこし、上と相談するわ。

 そこで座って待っていてくれる」

 そう言って留守の札を立てて、後ろの扉にはいっていく。

 たぶん、買いたたかれるだろう。

 でも、何日か生活できるくらいの金にはなるだろう。

 ぼくはミリアとベンチに腰かけて、おねえさんが戻ってくるのを待つのだった。

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