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ぼくたちは森の中を歩く。
ぼくの腕にはブレスレットが巻いてある。
これも、あの町にあったもの。
方角と時間がわかるのだ。
それから、ぼくたちの手には地図。
これも古代の人が作ったもの。
しかし、すごく詳細な地図だ。
古代の技術ってすごかったんだ。
森の中は危険だ。
魔獣や亜人が襲ってくることもある。
でも、あの町のまわりで狩りをしていたぼくたちには森の入り口付近なんて簡単なものだった。
進めば進むほど難易度がさがるのだ。
角うさぎやクレイジーブル、オーク。
ミリア、ぼくともにシングルで大丈夫。
たぶん、普通の冒険者なら2週間はかかる道のり。
ぼくたちは4日で駆け抜ける。
そう、身体能力もドラのおかげでとんでもないことになっている。
ぼとんど、走り続けてもあんまりつかれない。
ミリアでさえぼくについてきている。
ドラの強化能力ってどうなってんだ。
やがて、ランベールの町の門が見えてくる。
「なんかなつかしいね」
ミリアが言う。
「そうだね。でも変わっていないな」
ぼくたちにはいやな思いでしかない町。
それなのに、あんまり嫌悪感がないのはドラにつけてもらった自信のおかげかな。
町の門では衛兵が身分の確認をする。
ちゃんとギルドカードを持っている。
この町のギルドカードがあれば、通行料もなく町に入れる。
「G級か。通れ」
バカにしたような目でぼくたちを見る。
そんなのも気にならなくなった。
ぼくは衛兵に微笑む。
2年の間に剣技だけでなく精神的にも成長したようだ。
「とりあえずギルドだな」
「うん、素材とか売って軍資金にしないとね」
道中で倒した魔物の素材を少し回収していたのだ。
ドラの町には現金はなかったし、助けてもらったときは奴隷だったからお金なんて持っていなかった。
一般の町では宿も食事もお金が必要だ。
それに、ぼくたちが手配されている可能性もある。
ぼくたちは冒険者ギルドのドアをあけ、中に入るのだった。




