表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第2章 S級冒険者炎王アッシュ
38/187

14

 猫ちゃんはミリアの前に行って足元にまとわりつく。

 ミリアはかがんで猫ちゃんの頭を撫でる。


「アッシュ助けてくれてありがとう。

 それにしてもいつの間に強くなったの?

 鍛えてるのは知っていたけど」

 猫を撫でながらミリアは微笑む。


「ちがうんだ。全部、猫ちゃんのおかげなんだ。

 猫ちゃんを撫でたら、なんか力がみなぎってきたんだ」


「そうなんだ。

 猫ちゃんありがとう」


『ドラだにゃん』


「「えっ」」

 何か聞こえた。

 

『猫ちゃんじゃなくてドラだにゃん』


 この猫ちゃんだ。

 なんか、心に語りかけてくる感じ。

 

「ドラちゃん、ありがとう」


『どういたしましてにゃん』

 ちょっと得意そうに目を細める。

 猫ってかわいいよな。


 でも、これからどうしようか?

 町にもどったら、やつらに何をされるかわからない。

 さっきやつらに勝てたのは、自分の力じゃない。

 猫ちゃんがなにかしてくれたからなんだ。

 だから他の町にいくというのも難しい。

 

 それから、村に戻るのも無理だ。

 ぼくにさっきの力があればな。

 とにかくなんとかしなければね。

『ぼくのおうちにくるにゃん』

 猫ちゃんがぼくたちに言う。

 猫の家か。

 洞窟とかそういうのかな。

 でも、行くところもないし。

 なによりさっきの力のことも猫ちゃんに教えてもらいたい。


「じゃあ、たのもうかな」


『じゃあ、ついてくるにゃん』

 猫ちゃんはそう言うと、しっぽををピンとたてて歩いていく。

 ぼくとミリアはそのあとに続くのだった。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ