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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第2章 S級冒険者炎王アッシュ
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10

「何をしている!

 おれたちを裏切るのか。

 あとで、きついお灸をすえてやる」

 ケリーはぼくを突き飛ばして、猫ちゃんのほうに向かおうとする。

 そのケリーの手を掴んで止める。

 えっ?普通ならいくら戦士といってもケリーに敵わない。

 そう、やつはC級、ぼくは見習いなのだ。

 秘密で鍛えていたといっても、そんな簡単に差は埋まらない。

 まず、盗賊の速度、それについていけないはず。

 でも、ケリーさんの動きはちゃんと見えている。

 どういうこと。

 そういえば、さっき猫ちゃんを撫でたとき、何か身体の中に力がみなぎるのを感じた。


「おまえ、何をした?」


「いえ、別に…」

 こっちがききたいくらいだ。


「ゴーディ、クレイブ起きろ!」

 ケリーは残りのメンバーを起こす。


「なんだよ。まだ交代に早いだろ」

「アッシュがへまでもしたのか」

 2人は目をこすりながら起き上がる。


「なにしてんだよ」

 ジェシカとミリアも起きる。


「魔法猫か。

 ケリーだけでだいじょうぶだろう。

 アッシュじゃ荷が重いがな。

 こいつは魔法を使うからな」


「いや、アッシュだ。

 こいつなんかおかしい」


「なんだって、いつものアッシュだろう」

 そう言って、ゴーディは殴りかかる。

 ぼくはそれを避ける。

 えっ?なんかゴーディの動きがスローモーションだ。

 

「こいつ。契約書を出せ、腕を壊してしまえ」

 クレイブは剣を抜く。

「わかったわ」

 ジェシカは契約書を探す。

 なんか、ぼくが逆らうなんて思っていなかったみたいで、探すのに苦労している。

 その間に、クレイブ斬りかかってくる。

 こいつの剣技はやばい。

 C級だけど、ほとんどB級の力がある。

 その素行の悪さが昇級を拒んでいる。

 たぶん、手加減した剣。

 奴隷を殺すのはもったいないと思ったんだろう。

 その剣をぼくも剣を抜いて受け止めた。


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