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竜ってこんなものなのか。
ちょっと調子が狂う。
もっと手ごたえがあると思っていた。
「なんだ、こいつ」
竜王の側にいた竜がぼくを睨む。
「まて、バルト。
こいつを甘く見るな」
王が立ち上がる。
「どういうことですか?アーサー王」
「こいつのレベルは100を超えている。
それに体力は一万超、魔力も一万を超える。
わしに勝るとも劣らない。
残念だがお前では相手にならない」
なんか、魔法でぼくの力を読んだみたいだ。
竜王は力やブレスだけではないんだろう。
魔法も使いこなすみたいだ。
ぼくも相手をスキャンする。
竜王のレベルは126、ぼくは154。
体力は12554、ぼくは6541、、魔力は4520,ぼくが8925.
どっちが大きいのか、わかんない。
ぼくは10以上の数字はわからないのだ。
それといろいろな耐性があるみたいだけどなんか難しい。
この相手の能力を見る魔法は、あまり意味がないのだ。
「小さき強者よ。
失礼した。
わたしが相手をしよう」
竜王はこっちに歩いてくる。
竜の中でもひときわ大きい。
それに威厳がある。
ぼくは、身を低くする。
そこから、飛び上がる。
ぼくの身体は弾丸となって、竜王を襲う。
ぼくは竜王に当たる前に見えない壁にはじかれる。
バリアをはられたんだ。
ぼくは地におちて、転がる。
たぶん攻撃は効かないだろうなって思っていた。
さっきの若い竜とは全然違う。
今度は竜王の攻撃、口からブレスを吐く。
炎っていうよりマグマ。
これを受けたら、たぶん熱いと思う。
ぼくは空を駆けて逃げる。
そのぼくをブレスが追いかけてくるのだった。