炎王アッシュ02
「ミリア、やりすぎだよ」
「でもさ。イグレーヌさんたちどこにいるかわかんないじゃん。
やっぱ、お世話になったし、手伝いたいじゃん」
「ぼくもそう思うよ」
「でも、どこにいけばいいんだろ。
そこらへんで聞いてみない?」
「だめだよ。たぶん、すぐに騎士団が追いかけてくるよ」
「じゃあ、どうするの?」
「城にむかおう。
たぶん、ブラッドリー王ってあそこにいるんだろ。
ブラッドリーのところに行って待たせてもらえばいい」
我ながらいい考えだ。
イグレーヌさんの目的地はそこだから、絶対会えるじゃん。
ぼくたちは、城まで走っていく。
だれも追いかけてこない。
まあ、鍛えられたぼくたちに追いつける人なんてあんまりいないんだけど。
すぐに城の前までくる。
やっぱ、城って目立ってわかりやすいよね。
なんか、城の前に兵士が10人くらいいる。
でも、城ってどこから入るんだろう。
ちょっと聞いてみよう。
「あの、お城にはどこから入ればいいですか」
ぼくは兵士に話しかける。
「なんだお前らは」
「アッシュです。いちおうS級冒険者です」
「おまえが?まだ子供じゃないか。
で、城になんのようだ」
「あの、イグレーヌさんとランスロットさんとエヴァンスさんと待ち合わせしてるんです」
「イグレーヌ姫のことか?」
「そうです。みんなでブラッドリー王を倒しにいく約束をしたんです。
イグレーヌ王のところへはどうやって行けばいいでしょう」
「ブラッドリー王を倒すだって?」
兵士たちはぼくたちのところに来て大笑いするのだった。