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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第5章 ランドバルク王国王女イグレーヌ
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炎王アッシュ01

 イグレーヌさんたちもう出ちゃってるんだもんな。

 待っててくれたらいいのに。冷たいな。

 王国を取り戻すときに手伝うって言ってたじゃん。

 ぼくとミリアは不満たらたらでランドバルク王国に向かう。

 間に合うかな。


 グリフレッドさんから手紙をもらって、ドラの町に駆けつけたんだけど、もうイグレーヌさんは王国に向かったあとだった。

 しかたないので、ランドバルク王国に直接向かうことにした。

 それなのに、追いつけなかった。

 もうぼくたちは、ランドバルク王都の門の前にいた。


 門で都に入る手続きがある。

 でも、S級冒険者は簡単なのだ。

 ギルド証を見せるだけで、多くは問われない。

 S級冒険者は極秘の業務もあるからだ。

 

 それなのに、入管で待たされる。

 

「わたしたちS級冒険者なんですけど。

 もし、わたしたちの任に遅れが生じたらどうするんですか?」

 ミリアが門番に詰め寄る。


「でも、王宮からは聞いていません」


「それはそうでしょう。

 わたしたちはイグレーヌ姫の勅命を受けてるの。

 王様を倒して、王座を取り戻す手伝いをしてほしいって」


 えっ、ミリア、それいっちゃだめなやつ。

 

「なんだと!」


「冗談ですよ。そんなことは考えてません。

 サイトシーンです。サイトシーン」

 ぼくはなんとかとりつくろおうとするが、無理みたいだ。


「とりあえず。こっちの部屋に来てください」

 門番は別の部屋に案内しようとする。


「うざい。力づくでも通らせてもらうね」

 ミリアは杖を振り上げる。

 

「ミリア!」

 いちおう、ぼくはミリアを止めようとする。

 でも、止められたためしはないんだけど。


「フローズンワールド!」

 ミリアが魔法を唱える。

 そのとたん、ミリアの周りの時が止まる。

 数秒だけまわりのものを凍らせる魔法だ。

 ぼくは炎をまとうので凍らせられない。

 まあ、この魔法なら30秒後にもとにもどるから、大丈夫なんだけど。


 ぼくたちは周りが凍っている間に、王都の入り口を走り抜けるのだった。

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