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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第5章 ランドバルク王国王女イグレーヌ
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イグレーヌ14

 アッシュたちにいろいろなことを教えてもらう。

 この町はドラの町。

 住民はアッシュとミリア。

 それからブラックウッドさんというおじいさんが住んでいる。

 なにか聞いたことのある名前だ。

 かなり広い町なのに、3人とドラちゃんだけ。

 町の中央に城があるけど、今誰も住んでいないらしい。


 好きなところに住んでいいということなので、わたしたちも町の入り口付近の家を使わせてもらう。

 ここでは城なんて必要ない。

 わたしたちは隣り合った家を選ぶ。

 そして、一つは大きなキッチンの家。

 ここが作戦会議室になる。


 アッシュたちに町のことを教えてもらったあと、ブラックウッドさんのところに挨拶に行く。

 有名な魔導士と同じ名前の人だ。

 ロラン王国の魔導士隊隊長、それが有名な魔導士だ。

 剣ではランスロット、魔法ではブラックウッドと並び称される。

 まさか、そんな人がいるわけない。

 

「はいっていいぞ」

 わたしたちはその声にドアを開ける。

 そこにいたのは、小柄な老人。

 白髪に三角の帽子をかぶっている。

 あごにはやぎのような白い髭。

 絵で見たブラックウッドさんとそっくりだ。

 もしかして、そっくりさんなのかな。

 

「わたしはランドバルク王国王女イグレーヌです」


「わしはブラックウッド、ロラン王国から来たんじゃ。

 ここで魔法の研究をしておる」


「彼は騎士のランスロット、そして僧侶のエヴァンスです。

 わたしたちはドラちゃんに助けてもらってここにきました」


「そうなのか。

 わしは宮仕えがいやになってな。 

 ここに古代魔法を学びにきているんじゃ。

 ここの魔導はすごいぞ」

 目をキラキラと輝かせるブラックウッドさん。

 本物のブラックウッドさんも魔導オタクだっていうが、それをまねているのかも。

 恰好やしゃべり方も真似して、かなり痛いひとみたいだ。

 もしかして、すこしボケているのかも。

 かなりのお年だからね。


「そうですか。

 またわたしたちにも魔法を教えてください」


「ああ、いつでも教えてやる。

 しかし、戦争に使う魔法は教えんぞ」

 戦争嫌い、うわさに聞くレジェンド魔導士の特徴だ。

 たぶん、この人は本当に魔導王ブラックウッドだと思っているんだろう。

 わたしは、適当にあしらって魔導研究ごっこをしている老人の家を出るのだった。

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