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前世は拾われた猫だったので転生したら人間を拾っています  作者: PYON
第5章 ランドバルク王国王女イグレーヌ
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イグレーヌ08

 猫ちゃんが乗ったランスロットの動きが変わる。

 なんか金色に光り始めたような気がする。

 いや、何かをまとっているのだ。


 ランスロットは、相手の攻撃を簡単にかいくぐり、剣を振る。

 相手も普通の騎士ではない。

 ランドバルク最強の騎士なのだ。

 身分に関係なく腕だけで選ばれた戦闘エリート。

 一騎でも百騎に相当するといわれている集団。

 普段ならランスロットでも負けはしないとしても苦戦する相手。

 それが、雑兵のように簡単に倒されていく。


「身体が軽いぜ。

 それにこの力。

 これが猫ちゃんの力か。

 すげえな、お前」

 ランスロットの言葉に猫ちゃんは当然と言うように短くにゃと鳴く。

 この子たぶん、人間の言葉がわかっているみたいだ。


「そろそろ疲れてくるはずだ。

 全員でかかるぞ」

 黒騎士たちは、一度距離をおいて作戦を確かめあう。

 そう、個の力では勝てないとみたのだ。


「相手は片手だ。

 攻撃を防ぎながら斬ることはできない。

 とにかく2人、いや3人同時に攻撃するのだ」


 たしかにランスロットは普段左手に盾、右手に剣といった戦い方だ。

 今のランスロットは利き腕ではない左手に剣。それだけだ。

 身体を動かしやすいようにと重い鎧も脱ぎ捨てている。

 装備は剣と皮の胸あてだけだ。

 同時攻撃には弱いかも。


「おれが行く。

 耐えろ」

 エヴァンスがランスロットのほうに向かう。

 

「大丈夫だ。な、猫ちゃん」

 ランスロットはエヴァンスを待たずに前にでる。

 そこに三方からの攻撃。


「死ね、ランスロット!」

 黒騎士は叫びながら斬る。


「やだね」

 そう言って、ランスロットは加速する。

 え、そんなに足が速かったっけ。

 ランスロットは、三人の剣の隙間をかいくぐって後ろに抜ける。

 

「なんだ、この速さは?」

 黒騎士たちは驚きの声をあげて後ろを振り返るのだった。

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